ちょっと間が空きましたが、「時間をうまく使う方法」について、続きを考えていきましょう。
前回までは「時間の使い方を先に決めておく」ということに関してご紹介しました。
一日が始まる最初の時点(朝の時点)で、一日の時間の使い方を決めておきます。
具体的に、「紙」や「手帳」や「パソコンのソフト」などを使って、実際の「時刻」と照らし合わせて、「何時から何時は何をやる」「その次は何を何分でやる」というように決めていき、定時退社の時刻までの予定を、ルーチンワークと非ルーチンワークで割り振っておくのです。
時間をうまく使うには、このことが非常に重要なのです。
例えば、以下のような感じです。
09:30~09:40 来客にお茶を出す。
09:40~09:50 発送用の宛名タッグシールを打ち出す
09:50~10:10 発送用の手紙の文案を考える&打ち出し
10:10~10:15 手紙をコピー(100部)
10:15~10:40 封入作業&切手貼付
10:40~11:00 メールチェック&返信
11:00~11:50 展示の出展社データベースを作成&データ入力
11:50~12:00 午前の仕事の確認&午後の仕事の予定見直し
12:00~13:00 昼食休憩(ついでに手紙をポストへ入れる)
(午後については省略)
このように、具体的に、なるべく細かく「何時から何時で何をやる」と決めておくのです。
これをいったん決めたら、よほどのことがない限り、変更はしないと「心に誓う」ことが重要です。
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では、「一日の時間の使い方」を決めたところで、実際に「仕事」を始めてみましょう。
自分で定めた「一日の時間の使い方」に従って仕事に取りかかります。
ルーチンワークであろうとなかろうと、どんな仕事も「取りかかる前」に確認すべきことがあります。
それは、「何時から始めて、何時に終える」というように「時刻」を覚えておく、ということです。
例えば、
10:15~10:40 封入作業&切手貼付
をやり始める時は、「現在時刻が10:15」であるかどうかを確認します。
もしこれの前にやっていた仕事に時間がかかり過ぎてしまい、「現在時刻が10:25」だったとします。
そうすると、この仕事には「25分」を割り当てているのですから、終了時刻も「10:50」となります。
つまり「今、10分遅れだ」のように自覚しながら仕事を開始する、ということです。
そして、作業を開始したら、「終了の目標時刻」をしっかり覚えておくことも必要です。
いつも通りにやれば、この仕事は「25分」で終わる、と分かっているなら、いつもより少し早めにやろう、と意識するのも良いでしょう。
あるいは、いつも20分で終わるけど、余裕を持って「25分」の時間を取ってあるということならば、いつも通りか、あるいは少し早めにやれば最初の予定に追いつくことができるかもしれません。
ちなみに、最初の予定を組む時点で「きつめに組む」よりは「余裕に組む」方が良いです。
そうすれば、「時間が足りない」というよりは「時間が余った」という感覚を常に感じながら仕事をしていくことができます。
また、仕事をしている最中も常に「時計」を意識します。
「今、何分経過した!」
「あと何分で終えるぞ!」
「うひゃー、まずい!」
「よし、終えられそうだ!」
このように、「時計」と自分の作業を比較しながら、自分が最初に決めた「予定」通りに進んでいるか、確認していくことが大事です。
そして「終了の目標時刻」を意識して、作業を終えたら、考えることなく、自分が最初に定めたスケジュールに従って、次の仕事を進めていくのです。
決してやってはいけないのは、仕事を進めている最中で「あっ、あの仕事をするのを忘れていた!」と言って、予定を変更して別の仕事に移ってしまうことです。
イレギュラーが発生した場合の対処についてはまた別のところで説明しますが、イレギュラーではなく「思い出した仕事」があった場合は、とりあえず、「やるべき仕事メモ」に書いておくだけにしましょう。
そういう事態にならないように、最初に「やるべき仕事」を紙に書き出しているのです。
「仕事を忘れていた」ということは、最初の「やるべき仕事」を紙に書き出す時点で、真剣に、頭をフルに使って書き出していない、ということなのです。
ですから、「紙に書き出す」という作業は、「後で思い出す」という事態にならないためにとても重要なのです。
さらに、「終了の目標時刻」を定めておくと、これを定めない場合に比べて、仕事をしている最中の「集中力」が高まります。
「終了の目標時刻」があるからこそ、集中し、そのことだけに頭を使って仕事をすることができるのです。
「終了の目標時刻」を定めていないと、「なんとなく、自分の能力で、自然に終われば終わり」という具合になってしまい、本来終えられるはずの時間よりも長くかかってしまいます。
ひどい時には、2倍や3倍近く、同じ仕事をやるのに時間をかけてしまうことだってあります。
「集中して仕事に取り組む」ためには、最初から「終了の目標時刻」を見据えながら、時計コンシャスで(時計を意識して)仕事を進めていくと良いでしょう。
是非、試してみて下さい。