日本語では「カタカナ」で表示されながら、そのままでは「英単語」として認識されない言葉があります。
それをご紹介していくシリーズです。
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340:「マンネリ」
「長いこと同じような状況が続き、面白さも新鮮さもすっかりなくなってしまっている状況」のことを一般に「マンネリ」と言いますね。
これはある英単語から来ている言葉なのですが、だからと言ってカタカナで「マンネリ」と言っても英語では通じません。
<アメブロからの続きはここから>
「マンネリ」という言葉は、英語の「mannerism」という言葉から来ています。
「mannerism」をカタカナ読みにすると「マンネリズム」となり、これを縮めて「マンネリ」という言葉になった、ということです。
「mannerism」というのは、「芸術」や「文学」における表現で、「同じ型にはまった手法」のことを指します。
「同じ型にはまった手法」ということから、日本語では「マンネリ」という表現が私達の日常生活でも使われるようになったものと思われます。
しかし、英語の「mannerism」という言葉は、どうやら英語圏の人達にとっては「日常的な言葉」ではないようです。
「長いこと同じような状況が続き、面白さも新鮮さもすっかりなくなってしまっている状況に陥る」と言いたい場合、英語では「mannerism」という言葉は使われません。
一般的には「rut」という言葉が使われます。
「rut」というのは「わだち」のことです。
よく、幹線道路などで、トラックなどの車の往来が激しいところでは、アスファルトの道路の「タイヤが通る部分」が凹んでしまいますね。あんな風に、頻繁に車両が通ることで出来上がる「凹み」のことを「わだち」と言うのですが、「rut」というのはそれのことです。
「わだちにはまる」というのは、車を運転していて、タイヤがわだちの凹みに入り込んでしまうことを表します。
「わだちにはまる」は、英語では「get into a rut」のように表現されますが、これが比喩的に「日常生活のこと」としても一般的に使われます。
つまり、「get into a rut」は、「長いこと同じような状況が続き、面白さも新鮮さもすっかりなくなってしまっている状況に陥る」ということを表し、これが日本人の言う「マンネリ化する」という意味になるのです。
同じように「マンネリから抜け出す」と言いたい場合には、「into」の部分を「out of」にし、「get out of a rut」のように表現すれば良いということになります。
ただし、「get into a rut」も「get out of a rut」も、あくまでも「比喩的」であり、本来の意味で「わだちにはまる」や「わだちから抜け出す」という意味で使われることもある、ということに注意しましょう。
是非覚えておいてくださいね。
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さあ、いかがでしたか?
またランダムでお届けしますので、次回をどうぞお楽しみに!
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