<前回の続き>

前回、「断ることができず、かつ、緊急に対応しなくてはならない」というようなイレギュラーな仕事が入った場合にどうすべきか、ということについて書きました。

改めて、このことについて深く考えてみました。

例えば、今、自分が予定している通りの仕事をしている最中だったとします。

仮に、現在の時刻が午前11時だったとします。

今している仕事は「今日中に終えなくてはならない仕事」で、午後の時間帯も使って夕方16時頃に終える予定だとします。(つまり、昼休みを除いて4時間程度。)

そんな時に、それとは別に、過去にこなした仕事から「自分のミス」が原因で問題が発覚し、急遽、それの対処をしなくなったとします。

その対処を完全にするには、おそらく「4時間」程度はかかると思われます。

つまり、

「今やっている仕事(今日中に終える必要あり)」と
「自分のミスで発生した問題への対処」の、

緊急に対応しなくてはならない仕事が、2つ同時に入った、ということです。

どちらも「4時間」はかかるので、合計で「8時間」はかかってしまいます。

昼休みを返上したとしても、19時までかかりそうですが、どちらも「今日の17時」には終えなくてはなりません。

まあ、こんな状況はあまり考えたくないですが、相当「ピンチ」の状態です。

この状況において、やれることは以下のようなことです。

1.「予定していた今日中の仕事」と「自分のミスの処理(イレギュラー)」の両方を、もっと「細かい仕事」に分解できないかを考える。

2.可能な限り「細かい仕事」に分解することができたなら、「予定していた今日中の仕事」と「自分のミスの処理」の両方を合わせて考えてみて、全てを終えるまでの段取りを考える。

つまり、「片方が終わってから、もう一方に手をつける」のではなく、「両方を細かくしてから、両方合わせて優先順位をつけ、同時にこなしていく」ということです。

この時に、やっぱり必要なのは「紙に書き出す」ということです。

両方の仕事を「細かく分ける」ということと、「時間との調整を考える」ということをやるためには、頭が痛くなるでしょうが、整理していかないと最善の道が見えてきません。

最善の処理をするには、やはり「どの仕事にどのくらいの時間をかけるのか」ということを「頭の外」に出してから検討すべきです。

そして、日頃から周囲の仲間達と良好な人間関係を築けていたとしたならば、「細かく分けた仕事」のうち、いくつかは仲間に「ヘルプ」として渡すことができるかもしれません。(もし、そういう人がいれば、の話ですが。)

やらねばならない仕事が急に増えたとしても、それぞれを「細かく分ける」ということをすれば、「4時間+4時間」で合計「8時間」かかるはずだった仕事が、場合によっては合計で「5時間」で済んでしまうことだってあり得ます。

でも、このケースで言えば、本当は、「今日やるべき仕事」を「今日の夕方までにやろう」という予定にしていたこと自体が失敗だったのかもしれませんね。

そうすると、これまでの記事でご紹介してきたように「今日やるべき仕事」は、「今日の早い時間帯(午前中)」までに終えるように予定を組む、ということがとても大事なのですね。

つまり、前日の夜の時点で「明日中にやるべき仕事が明日の午前中で終えられるように、その半分は今の時点でもう終わっている」というようにすべきだったと言えます。

そういう心構えを日頃からしていれば、イレギュラーが発生しても、すぐに「残業しよう」と諦めることなく、可能な限りの知恵を振り絞って短時間で対処することもできる可能性が出てきます。

特に「忙しくて目が回る」という人にとっては「イレギュラー」は致命的となり得ます。

イレギュラーが発生しても対処できるように、日頃から時間を管理する練習をしておきたいものですね。

さて、次回は「イレギュラー」が発生しないようにする「予防策」について一緒に考えてみましょう。

どうぞお楽しみに!

<続く>