日本とアメリカでは、様々な文化の違いがあります。

これを知ることで、英語を学ぼうというモチベーションの一つになれば良いなと思って始めたこのコーナー。

前回は、人と人との挨拶についてご紹介しました。(前回記事はこちら
今日は同じ挨拶でも、「店での挨拶」についてご紹介します。

日本では、例えば「店」に入ると店員さんが「いらっしゃいませ~」と大きな声で挨拶してくれますね。

しかし、これはたいてい「言いっぱなし」であって、客の側は返事をしません。
もちろん店員も「客の返事を期待していない」ことの方が多いと思います。

コンビニでも、レストランでも、小売店でも、よほど「常連の客」であったり「顔なじみの客」でない限り、「いらっしゃいませ」に対する「返事」を客の側からすることはほとんどないと言えるでしょう。

ところが、アメリカでは、どんな店に入っても、店員の方だけが言いっぱなし、ということはありません。

多くの場合、店員は客に対して「How’re you doing?」のような挨拶をします。

そして、これを無視する客もいることはいるのですが、多くの客は「I’m doing well.」「I’m doing just fine.」「I’m doing good.」「Good, thank you.」「Pretty good.」などの返事をします。

つまり、「店員」と「客」の間で、挨拶の応酬があるのです。

顔はニコリともしていない場合もあるのですが、それでも、言葉のやりとりが一回あるだけでお互いの心の距離が近づくことができるように思います。

ちなみに「How’re you doing?」は「How you doing?」と聞こえることもありますが、いずれも「Hi」や「Hello」のような「決まり切った挨拶」のようなものと言えます。

なので、アメリカ人の中には、「How’re you doing?」という挨拶に対して、そのまま「How’re you doing?」と答える人もいます。

ですが、「質問に質問で答えるのはおかしい」と言うアメリカ人も中にはいますので、私達は無難に、上述したような「返答」の表現を使うようにしておくと良いでしょう。

アメリカでは、「店」に入った時だけでなく、例えば立食パーティーで同じ料理を取りに行ったときに目が合った人同士で挨拶をしたり、すれ違った人同士で挨拶したりします。

つまり、「店」に限らず、何らかの空間や時間を「共有」している人とは、仮に全く面識がなくてもとりあえず挨拶をしておく、という意識があるようです。

これは、日本人にはあまり見られない意識ですね。

アメリカのこういう文化に触れると、「あぁ、アメリカ人って、なんだかフレンドリーだなぁ」と感じてしまいます。

アメリカから日本に帰ってきて、店などでの見知らぬ人同士のコミュニケーションの希薄さに、なんとなく物足りなさというか、寂しさを感じてしまうのは私だけではないでしょう。

日本でもこういう「挨拶」の文化がもっと一般的になれば良いのに、とすら思います。

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