今日は「日本とアメリカの違い」シリーズの第7段です。
異国の文化に触れることで、「英語を勉強する」ことへのモチベーションを高めるきっかけとなれば幸いです。
今回は「クリスマス」をテーマにご紹介します。
今年もクリスマスまで3週間を切りましたね。
アメリカでは、きっと、もうすっかり街中がクリスマスの雰囲気に包まれていることと思います。
以下、私自身の経験に基づいて、「アメリカのクリスマス」をご紹介します。
私がアメリカに留学していたのは1989年8月から1990年6月までの10ヵ月。
つまり私は1989年のクリスマスをアメリカで過ごしたのです。
日本では、クリスマスツリーというのは、どの家庭にもあるものではありませんね。
ところが、アメリカでは、たぶん「子ども」がいる家庭ならば、たいていどの家庭にもクリスマスツリーが飾られます。
しかも、テーブルの上に乗るような小さなものではなく、大人の背丈ほどもあるような、本格的な大きさのツリーです。
そんなツリーが、どこの家に行っても、たいてい飾られているのがアメリカです。
しかも、ツリーを飾り始めるのは、「感謝祭(Thanksgiving Day)」の直後くらいからです。
感謝祭はアメリカでは11月末頃ですので、つまりは12月に入ったらすぐ、ということになります。
12月に入ってから25日のクリスマスまで3週間以上もの時間があるのですが、この間ずっと、街中がクリスマスの雰囲気を楽しむ、というような感じなのです。
そして、クリスマスツリーは、それ自体に飾り付けをするというのは日本と同じですが、1つ日本とは違う点があります。
それは、アメリカでは、クリスマスツリーの下に「大量のプレゼント」を置いておく、ということなのです。
日本では、クリスマスプレゼントは24日の夜までおあずけですね。
おあずけどころか、その姿すら見えないように隠しておくのが普通です。
しかし、アメリカでは、クリスマスツリーが飾られるとすぐに、その下にプレゼントを並べます。
しかも、1人1個、という程度の数ではありません。
1人にいくつもプレゼントが用意されます。
お父さんにも、お母さんにも、子どもにも、1人に複数個のプレゼントが用意され、それをぜ~んぶ、クリスマスツリーの下に並べておくのです。
その光景は、日本ではなかなか見られません。
アメリカの子どもたちは、ラッピングされたプレゼントを毎日見ながら、クリスマスの朝まで、ずっと心待ちにするのです。
もちろん、プレゼントが用意されるとは言っても、用意するのは当然「親」の役目です。
私が留学していた先のホストファミリーは、ごく一般的なアメリカ人の家庭だったように思います。
そして、私のホストファミリーには、当時小学校6年生だった1人息子のライアンがいました。
私がステイしていた家でも、他の一般的なアメリカ人の家庭と同じように、感謝祭のすぐ後にクリスマスツリーが飾られました。
そして、ツリーが飾られたすぐ後に、お父さんとお母さんが、私とライアンに「wish list」を作りなさい、と言ってきました。
「wish list」というのは「欲しい物リスト」という意味で、とにかく「欲しい物があれば何でも良いから書き出してリストにしてくれ」ということでした。
言われるままに「wish list」を書き出していった私は、書きながら「この中の1つが選ばれるのだろうな」と思っていました。
そう思って、あれも欲しい、これも欲しい、でもどれがもらえるのか楽しみだな、という感じで私は「wish list」を作成しました。
よく覚えていませんが、7~8個は書いたでしょうか。もっと書いたかな?
とにかく、書き上げた「wish list」をお母さんに渡してから数日が過ぎた頃。
学校から帰ってくると、クリスマスツリーの下にプレゼントがたくさん並んでいるのに気づきました。
それを目にした時、当時は16歳の私でしたが、それでも子どものように気持ちが踊ったのを今でもよく覚えています。
それはまるで、幼稚園の頃にテレビで見た「ピンポンパンの最後の大きな木の中のおもちゃ」のようでした。
プレゼントは全てラッピングペーパーにくるまれていて中は見えませんでしたが、それぞれに「名前」が書かれていました。
そして、「私の名前」が書かれたプレゼントが、少なくとも「2つ」はあることが確認できました。
「え? 1人に1つじゃないの?」
このことが、私にとって一番の驚きだったのです。
私は、クリスマスツリーの下に並んだプレゼントに対して、「なんか、触ってはいけないものだ」という思いがありました。
ライアンも同じだったようで、25日の朝になるまでは、家族の誰もプレゼントに触らず、まるで神聖なお供え物であるかのように、遠くから眺めるだけでした。
そして、12月25日の朝。
ようやくプレゼントが開けられる時が来たのです。
・・・ちょっと長くなったので、続きはまた明日!
<続く>