「ローマ字」で「ン」を表すとき、普通ならば「n」という文字が使われますね。
しかし、例えば「駅名」などを見てみると、日本語の「ン」に当たる部分が「n」ではなく「m」と書かれている場合があります。
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日本語の「ン」に当たるローマ字が「n」と「m」の2つに分かれるのは、「その後ろの文字」によって異なります。
「その後ろの文字」が、「マ行」や「バ行」や「パ行」の場合には「m」が使われ、それ以外の場合には「n」が使われるのです。
なぜ、「マ行」や「バ行」や「パ行」なのでしょうか?
それは、「唇」がくっつくか、くっつかないか、という違いです。
「マ行」の「マ、ミ、ム、メ、モ」のどれを発音しても、必ず「上唇と下唇」がくっついた状態から発音することになりますね。
同様に、「バ行」の「バ、ビ、ブ、ベ、ボ」、「パ行」の「パ、ピ、プ、ペ、ポ」のいずれも、「上唇と下唇」がくっついた状態から発音されます。
このように「唇がくっついた状態」から発音される文字があった場合、「その直前のン」の文字は、ローマ字では「m」となるのです。
例えば、「新宿」はローマ字では「Shinjuku」となりますが、「新橋」は「Shimbashi」となります。
同じ「新」という字なのに、「新宿」の場合は、「ン」の直後の文字が「ju(ジュ)」となっているので、唇をくっつけずに発音することとなり、引いては「ン」は「n」の文字で書かれます。
一方、「新橋」の場合は、「ン」の直後の文字が「ba(バ)」となっており、唇をくっつけた状態から発音されるため、「ン」の文字が「m」として表記されるのです。
他にも、「新八柱(シンヤハシラ)」という場合には「Shin-Yahashira」となりますが、「新松戸(シンマツド)」という場合には「Shim-Matsudo」となる、といった例もあります。
JRの駅名でこの表記方式が採用されているので、身近な駅の表記を確認してみてください。
<おしまい>