前回も説明したように、「a」と「an」は「不定冠詞」と呼ばれます。

不定冠詞は、後ろに続く名詞が「単数」であり、しかもそれが「たくさんある中の単なる1つである」ということを表す場合に使われます。

このため、不定冠詞の後ろに置かれる名詞は、基本的に「世の中にたくさんあるもの」となっています。

例えば、以下のようなケースで不定冠詞が使われます。

■私はネコを飼っています。
→「ネコ」というものは世の中にたくさん存在するけれど、単にその中の1つ(1匹)を飼っています、という意味。
→ I  have   a    cat .

■彼女のお姉さんは看護師さんです。
→「看護師さん」は世の中にたくさん存在するけれど、その中の1人です、という意味。人に職業などを紹介する時に使われる。
→  Her  sister  is      nurse .

■ある老人が私に話しかけてきた。
→「老人」は世の中にたくさん存在するけれど、単にその中の1人が話しかけてきた、という意味。話の流れで初めて出てくる名詞に対して使われる。
→  An   old  man   talked  to  me .

 

このように、「a」や「an」という言葉は、「たくさんある中の、単なる1つ」ということを表す場合に使われます。

日本語には訳されにくい場合がたくさんありますので、最初のうちは馴染みにくいかもしれませんが、「たくさんある中の、単なる1つ」ということを言いたい場面では必ずと言っていいほど使われる言葉ですので、少しずつ慣れていきましょう。

 

さて、次回は、冠詞は冠詞でも「定冠詞」というものについて解説していきます。

 

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