「勉強が苦手だ」や「学校の成績が良くない」と言っている子供達を見てみると、やはり「頭の忍耐力が弱い」のではないか、という点が気になります。
「頭の忍耐力が弱い」ことが原因で、「じっくり考える」ということを始めようと思っても、すぐに「ダメだ!」と言って思考を止めてしまいます。
あるいは、「頭ではやってはいけないと分かっていてもやってしまうことが多い」とか、逆に「頭ではやらなくてはならないと分かっていてもやらずに放っておいてしまうことが多い」ということもあるようです。
「頭の忍耐力が弱い」という状況は、「生まれつきの性格」による部分も少なからずあるとは思いますが、それだけで一生「頭の忍耐力が弱い」ということが決まるわけではありません。
「頭の忍耐力」、つまり「何かを我慢し続ける力」というのは、「訓練によって高める」ことが可能です。
「頭の忍耐力が弱い」のは、そうした訓練を日常的にしていないからです。
では、どのようなことをすれば良いかと言うと、当然のことながら、「何かを我慢する」ということをやれば良いわけです。
ところが、それを邪魔するのが「親」の存在です。
子供が何かを「我慢する」ということをしないでも済むような状況を、親たちが作り出してしまっているケースが多々あるようです。
例えば、子供が何かしらのことについて「疑問」を感じたとします。
その疑問は、大人であれば簡単に答えることができるようなものだったとしましょう。
そして、子供から疑問を投げかけられた時、親が「すぐに答えを言う」ということをしてしまうと、子供は自分で答えを考えようとはしません。
「疑問」の種類や内容にもよりますが、子供が投げかけてきた疑問が、「考えて行けば、答えにたどり着ける」という類いのものだったとしたならば、親がすぐに答えを言ってはいけません。
「お前はどう思う?」と、逆に質問し返してみるのです。
親の中に「これが答えだ」というものがあったとしても、それをすぐに子供に言ってしまうのではなく、「まずは自分で考えてみなさい」と突き放すのです。
子供は、少し考え始めるかもしれませんが、「頭の忍耐力」が弱い子は、すぐに「わかんない」と言うかもしれません。
肝心なのはこの瞬間です!
「子供が分からないと言った」ということで、親が簡単に引き下がってしまっては、子供の「頭の忍耐力」は鍛えていくことはできません。
「わからない」と言った子供の頭の中では、「自力で答えを出そう」という意欲がそもそもないのかもしれません。
しかし、頭の忍耐力が高い子供は、そういう時は「自分で答えを出そう」とします。
同い年であっても、こういう「差」が生まれます。
日常生活の中の、何気ないやり取りなのかもしれませんが、「子供が分からないと言った」ということをそのまま鵜呑みにして、「じゃあ答えを教えよう」としてしまう親は、「頭の忍耐力」を高めるための訓練の「邪魔」をしていることになってしまうのです。
子供が「分からない」と言ってきた時には、「もう少し頑張って考えてみてごらん」とか「じゃあ、ヒントだけ言うね」とか、なんとか子供だけで答えにたどり着けるよう、「辛抱強く」待たなくてはなりません。
そう、「子供の頭の忍耐力」を高めるためには、「大人」の方も「頭の忍耐力」を高めなくてはならないのです。
頭の忍耐力を高め、絡まった細い糸を解きほぐしていくようにして「考える」ということを辛抱強くやれる人は、「いざ」という時に、「感情」ではなく、「理性」によって行動をコントロールすることができるようになります。
普段の何気ない親と子供のやり取りの中に、「頭の忍耐力」を高める訓練のチャンスが転がっているのです。
自分の子供の「頭の忍耐力」を高めたいと思うならば、自分自身も「頭の忍耐力」を高める意識を持ちながら、辛抱強く子供と向き合うことが大切なのだろうと思います。
<続く>
本校では、「頭の忍耐力」を育てるような指導を行っています。
子供が自分で考えれば分かるような問題には、教師は「答えをすぐに言わない」ようにし、ヒントを与えながらじっと待ちます。
本校に通う子供たちは、少しずつ「自分で考える」ということを実践していくようになり、ひいては「英語以外の科目」であっても成績が伸びていきます。
興味のある方は、是非一度、本校の「無料体験授業」をご検討ください。
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