まず、「文法」というものがどういうものなのか、というところから考えてみましょう。
「文法」とは、読んで字の如く、「文に関する法則」のことです。
「文」というものは、たいてい「複数の単語」が並んでできあがっています。
言い換えると、単語をいくつか並べていけば「文」ができあがる、ということになるのですが、そんなに簡単にはいきません。
単語を並べて文を作ろうとする時、単語によっては、「形が変化する場合」があります。
言いたい意味に合わせて、単語の「形」を適切に変化させなくてはならないのです。
具体的には、「名詞(単数形→複数形)」や「動詞(原形→現在形→過去形→現在分詞→過去分詞→動名詞」や「形容詞・副詞(原級→比較級→最上級)」といったものです。
さらに、1つの単語ではなく、「2つの単語」や「3つの単語」などを組み合わせた形にしなくてはならないものもあります。
具体的には「進行形(be動詞+動詞の現在分詞)」や「受動態(be動詞+動詞の過去分詞)」などです。
このように、「単語」をバラバラに覚えていくだけではなく、それらの単語を並べて「文」にしようとした時に、「どの場合にはどの形にすべきか?」ということを学ばなくてはならないのです。
さらにもう1つ。
「単語」を並べて「文」を作り上げたとします。
その文の中で、適当に選んだ「2つ」の単語の「順番」を入れ変えてもいいのですか?ということを考えなくてはなりません。
「入れ替えても問題ない」という場合もあれば、「入れ替えたら問題が起きます」という場合もあります。
さらには、「入れ替えても文として成立するけれど、意味が違ってしまいます」なんていうこともあります。
つまり、「単語の並べ順」というものについても「法則」があるのです。
まとめると、きちんとした文を作り上げるためには、「単語の形の変化」に関する法則と、「単語の並べ順」に関する法則の2つを学ぶ必要がある、ということです。
この「単語の形の変化」に関する法則と、「単語の並べ順」に関する法則の「2つ」をまとめたものを、一般的に「文法」と呼ぶのです。
「単語」の学習は、1つ1つの単語をバラバラに覚えていくという学習ですが、
「文法」の学習は、覚えた単語の「形」と「並べ順」に関する法則を理解するという学習です。
「単語」と「文法」は、つまり、「全く異なる学習である」ということになります。
英語を学ぼうとする人は、「単語」と「文法」は別の学習だ、ということをしっかりと認識した上で学習を進めていくと良いでしょう。
さて、少し長くなったので、「文法学習」の続きはまた次回。
どうぞお楽しみに!
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