「賢い人」は、「言葉の置き換え」が巧みであり、その結果「人への説明」というものがとても上手です。
「難しい内容のこと」を「自分が理解する」ためには、「難しい言葉」を知っている必要があるかもしれません。
しかし、「難しい内容のこと」を「人に伝える」時には、「難しい言葉」をそのまま使って良いというわけではありません。
「難しい内容のこと」を、「難しい言葉」を使わず、「より易しい言葉」に置き換えて伝える、ということができる人は、本当に「賢い人」であると言えます。
そういう賢い人は、きっと頭の中に「たくさんの言葉」を持っているのでしょう。
そして、言葉を持っているだけでなく、「言葉の置き換え」ということを日頃からたくさん実践しているのだろうと思います。
頭の中で「言葉」をたくさん飛び交わせる、ということについては、「賢い人になろう(6)」で書きました。
頭の中にたくさんの言葉があるからこそ、「言葉の置き換え」ができるというものです。
「難しい言葉」を知っていながら、それを使って相手に説明した時に、相手が「はて?」という顔をしたならば、すかさず「つまり○○ということです」のように置き換えることができれば、すぐに相手に理解してもらうことができます。
「言葉の置き換え」をせず、相手が「はて?」という顔をしているにも関わらず、ひたすら「難しい言葉」を連発で相手にぶつけてみても、相手はいつまでも「理解」に至りません。
「つまり○○ということです」のように、一度「言葉の置き換え」をした後でもまだ相手が理解しないようならば、「あるいは△△とも言えます」のように、「さらに別の言葉」に置き換えるということも、状況によっては必要かもしれません。
「言葉の置き換え」をしようと普段から心がけている人は、いざ、そういうことが必要になった時にとっさに対応することができます。
しかし、普段からそういうことを実践していない人は、いざという時に「難しい言葉」をそのまま相手にぶつけてしまうことでしょう。
「賢い人」になるための条件の1つ、「相手が理解できるように伝える」ということを可能にするためにも、「言葉の置き換え」ということを普段から練習しておくと良いと思います。
<続く>