世の中には、「大きいものを、大きいままで動かそうとする人」がいます。

自分の力では簡単に動かすことができないような「大きいもの」であったならば、「動かすことができません」という一言で終わってしまいそうです。

しかし、「大きいもの」を「細かく分解する力」があったならば話は別です。

「細かく分解し、さらに、後でまた元通りにくっつける力」があれば、「大きくて動かせない」と思われるものであっても、「小さくしてから動かし、再びくっつけて元に戻す」ということが可能となります。

 

例えば、「一人ではできないような大きな仕事」があったとします。

大きく見える仕事でも、「細かく分解しよう」とすれば、幾分かは小さくなります。

そして、小さく分解することができたならば、1つ1つの小さな仕事は、とても扱い易くなります。

自分自身が処理するのも楽になりますし、「誰かに回す」ということも比較的容易になります。

小さくなった仕事を回された方の人も、「小さい」のだから「引き受けやすくなる」のです。

さらに、小さく分解された仕事を見ていくと、「この部分はやらなくても良い」と思える部分が見えてくることがあります。

そういう部分は、思い切って「やらない」という決断をしても良いかもしれません。

いずれにしても、「大きい仕事を大きいままで動かそう」とした時には「動かせません、無理です」となりがちですが、「大きい仕事を小さく分解しよう」とすれば、なんだかんだ言って、少しずつ動かすこと「可能」となります。

「賢い人」は、こうやって、「一見無理だ」と思われるような大きな仕事をこなしていきます。

それを可能にするのは「細かく分解する力」であり、その力は普段から意識することで身につけていくことができるのだと思います。

<続く>