「映画を見る」ということは、日本で英語を学ぶ上で、最も有効な学習方法の1つと言えます。

本校では、「映画を見よう」ということを生徒達の指導にも取り入れております。

かくいう私(久末)も、映画は大好きなので、これまでたくさん見てきました。

最近見た映画は「ビリーブ 未来への大逆転」です。

 

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これは2018年に公開されたアメリカ映画で、原題は「On the Basis of Sex」です。

いつものように、何の予備知識も持たずに見始めましたのですが、これは「実話に基づいた話」だそうです。

監督は「ミミ・レダー」という人で、この人は「ペイ・フォワード(原題: Pay It Forward」)という映画でも監督を務めました。女性の監督さんです。

そして、この映画の物語は、1956年のアメリカから始まるのですが、1人の「女性の法律家」が男女差別の法律に立ち向かっていくという話です。

1950年代後半のアメリカでは、まだまだ女性に対する差別があり、「男は外で働き、女は家で家事をするのが当たり前」という意識も根強くありました。法律においても、男女差別を前提にしたものがたくさんあったようです。

そんな状況の中、ハーバード大学の法科大学院に合格した数少ない女性の学生の中に、主人公のルース・キンズバーグがいました。

ルースは入学後も成績優秀でしたが、夫がガンを患い、その看病をしながら幼い子供を育て、同時に勉強していく、という、見るからに「大変だなぁ」という人生を送っていきます。

しかし、そんな逆境にも負けず、ルースは優れた知性と負けん気の強さによって様々な問題に立ち向かっていきます。

まあ、こう聞くと「面白そうな話だ」と思うかもしれませんが、映画の作りとしては、私は「もう少し丁寧に説明があっても良かったのではないか」と思いました。

要するに「分かりづらい」のです。

法律に関することもそうですし、時代も1950年代からあれよあれよという間に60年代を経て1970年へと進んでいきます。

話の展開が早い上に、その間をつなぐ説明が少ない。

「映画の観客は、これくらいの知識があるだろう」という前提で作られているようですが、そういう映画は見ていて疲れます。

というわけで、まあ、話はなんとなく分かったし、主人公のモデルとなった人物は素晴らしい人なんだろうと思うのですが、映画自体は特に面白くはありませんでした。

 

英語としては、まあ1950年代後半から1970年の頃までのアメリカですので、若干古い表現もあったのだろうと思いますが、それほど気にはなりませんでした。ただ、専門用語も多いため、難易度はかなり高めです。

法律の歴史、男女差別の話、1950〜1970年頃のアメリカ、といったものに強い興味がある人以外には、私はオススメしません。