「品詞」というのは、主に以下の8つに分類されます。
1. 名詞
2. 代名詞
3. 動詞
4. 形容詞
5. 副詞
6. 前置詞
7. 接続詞
8. 間投詞
まずは「1. 名詞」から見てみましょう。
ご存じの通り、「モノの名前」を表す言葉のことを「名詞」と言います。
「book(本)」や「cat(ネコ)」など、それがどういう呼び方をされているのかを表すのが名詞ということになります。
これだけを聞くと「なんだ、簡単だな」と思われるかもしれませんが、意外に名詞の扱いはとても難しいのです。
まず、英語には「数えられる名詞」と「数えられない名詞」を区別するという概念がありますが、日本語にはそのような概念はありません。
ある名詞を挙げ、それが数えられるのか、数えられないのか、ということをいちいち考える日本人はどれほどいるでしょうか?
英語の場合は、1つ1つの名詞について、それが「数えられる名詞」なのか「数えられない名詞」なのかをいちいち考えなくてはならないのです。
そして、「数えられる名詞」か「数えられない名詞」のどちらであるかが判明したら、今度は、その名詞の形を「単数形」で表現するべきか、はたまた「複数形」で表現するべきかを考えなくてはなりません。
このように、名詞の扱いというものは、英語では結構面倒くさいのです。
ただ、「名詞は面倒くさいものだ」と知った上で学んでいけば、少しずつ名詞の扱いにも慣れていきます。
さて、「名詞」という品詞は、文の中では主に以下の「4つ」のどれかとして機能します。
1. 主語(動作を行うもの)となる
例: Hiroshi speaks English.「ヒロシは英語を話します。」
(「ヒロシ」という名詞は、この文では「話す」という動作を行うもの(=主語)となっている。)
2. 動詞の目的語(動作が行われるもの)となる
例:Somebody kicked Hiroshi .「誰かがヒロシを蹴った。」
(「ヒロシ」という名詞は、この文では「蹴る」という動作が行われたもの(つまり蹴られたもの)(=動詞の目的語)となっている。)
3. 補語(主語や目的語とイコールの関係の語)となる
例: His name is Hiroshi .「彼の名前はヒロシである。」
(「ヒロシ」という名詞は、この文では主語「彼の名前」とイコールの関係の語(=補語)となっている。)
4. 前置詞の目的語(前置詞の後ろに置かれ、前置詞と一緒に1つのかたまりとなる語)となる
例: I sometimes study with Hiroshi .「私は時々ヒロシと一緒に勉強する。」
(「ヒロシ」という名詞は、この文では前置詞「with」の後ろに置かれ、前置詞と一緒に1つのかたまりとなる語(=前置詞の目的語)となっている。)
名詞には、上記の4つ以外の働きもありますが、まずはこの4つを基本として理解しておくと良いでしょう。
上記の4つは、英語の文を作る上でとても重要な「パーツ」と言えます。
つまり、「英文を作る」ということは、「名詞を扱う」ということにどうしてもつながっていくのです。名詞を扱わずに英文を作ることはできません。
名詞が出てくる度に、
「数えられる名詞」「数えられない名詞」のどちらなのか、
あるいは「単数形」「複数形」のどちらなのか、
さらには「主語」「動詞の目的語」「補語」「前置詞の目的語」のどれなのか、
といったことをいちいち考えるクセをつけていくと、英語の全体像が見えてきます。
さて、次回は「2. 代名詞」について見てみましょう。
どうぞお楽しみに!