「分かる」や「知る」は、英語ではunderstand」「realize」「get it」「see it」「know」「find」「discover」「learn」というように表現されます。

 

「understand」は、「頭で理解する」「理屈として理解する」という意味の言葉です。これは「現在形」で使われると「理解する」というよりは「理解している」のように「状態」を表すのが普通です。

 

「realize」は、元々は「realにする」という意味の言葉で、つまりは「何かを現実のものにする」という意味の言葉です。このことが「頭の中」で行われた場合には、「本当は〜であったことに気づく」「実際は〜であると分かる」といった意味になります。

 

「get it」は、目の前に何らかの事柄や状況があり、それが「どのようなつながりでそうなっているのか」あるいは「どのような原因や理由でそうなっているのか」といったことを自分のものとして「手に入れる」という意味で「理解する」という場合に使われます。例えば、何かしらの「問題」が発生しているとして、その問題の原因が分かった、というような場合に「I got it.」と表現されたりします。この表現での「it」というのは、漠然とした「状況」や、目の前の事柄などの「仕組み」や「理由」や「原因」を指します。

 

「see it」は、「get it」と似た表現で、目の前の事柄や状況などの「仕組み」や「理由」や「原因」が「見える」という意味で「理解する」という場合に使われます。ただ、「get it」の場合は、たいてい「it」を目的語として置くのに対し、「see」の場合は、「it」の他に、「that節」や「疑問詞から始まる名詞節」や「疑問詞+to不定詞」などが目的語として置かれたり、あるいは目的語がなく、「I see.」のように「see」が自動詞として機能することもできます。

 

「know」は、通常「状態」を表し、現在形や過去形で用いられて「知識として知っている(知っていた)」あるいは「分かっている(分かっていた)」という意味となります。「know」が「原形」で使われる場合には、「これから」という未来の意味合いを含んで「知る」という意味になることもあります。

 

「find」「discover」は、どちらも「見つける」という意味の言葉で、このことから「分かる」や「知る」という意味を持つようになりました。どちらもたいてい後ろに「that節」を伴い、「〜するということが分かる」や「〜するということを知る」のような意味となります。「discover」は、「分かろう、知ろう」という意識をはじめから持っていながら、その後の何らかの「経験」や「過程」を経て「分かった、知った」という場合に使われます。一方、「find」の方は、はじめから「分かろう、知ろう」という意識があったかどうかは不明であり、「偶然、たまたま分かった、知った」という場合にも使われます。

 

「learn」は、元々「学ぶ」や「習う」という意味の言葉で、このことから「分かる」や「知る」という意味として使われるようになりました。「find」や「discover」が「何らかの経験や過程」を経て「分かった、知った」ということを表すのに対し、「learn」の場合は「言葉によって分かった、知った」という意味になります。「言葉」というのは、「人が口頭で話す言葉」であったり、あるいは「人が文字に書いた言葉」であったりします。つまり、「learn」は「人から聞いて分かった、知った」とか、「何かを読んで分かった、知った」といった意味で使われるのです。