「嬉しい」は、英語では「happy」「glad」「pleased」「delighted」のように表現されます。
「happy」は、「幸せな」という意味の言葉ですが、これが転じて「この上なく満足して」という意味となり、それが「嬉しい」という意味としても使われるようになりました。従って、この言葉には「幸せいっぱい、胸いっぱい」という感じで「嬉しい」という場合に使われます。「happy」にはパッと心が明るくなるようなイメージが含まれ、「ニコニコ笑顔」があるような、いわば「動的な嬉しさ」を表していると言えます。
「glad」は、「感謝の気持ち」や「安心感」を伴って「嬉しい」という場合に使われる言葉です。上述の「happy」と異なり、「glad」はむしろ「微笑み」を伴うような「静的な嬉しさ」を表していると言えます。困ったことがあったり、心配なことがあったりした時に、それが解決されたと知って「ありがたい」あるいは「ホッとした」という意味で「嬉しい」という場合に「glad」が使われます。
「pleased」は、「心地よくさせる」や「喜ばせる」という意味の動詞「please」だったものが「過去分詞」へと派生したものです。多くの「過去分詞」には「受動」の意味が含まれるので、「pleased」は、文字通りに解釈するならば「心地よくさせられている」や「喜ばせられている」といった意味となるのですが、それが転じて「心地よく感じている」や「喜んでいる」といった意味となります。「動的」か「静的」かで言えば、「pleased」は「glad」のように「微笑み」を伴うような「静的な嬉しさ」を表す言葉です。
「delighted」は、「大喜びさせる」という意味の動詞「delight」の過去分詞です。これは「pleased」と同じ過去分詞なので、「受動」の意味が含まれます。よって「delighted」は「大喜びさせられている」というのが文字通りの意味となります。「動的」か「静的」かで言えば、「delighted」は「happy」のように、「ニコニコ笑顔」のあるような「動的な嬉しさ」を表す言葉です。
「pleased」と「delighted」の2つはどちらも「過去分詞」であり、これらは「受動」の意味合いを含んだ表現です。「受動」の意味を含んでいるということは、「自分から喜んでいる」というよりも「外的な要因があって、それによって自分は喜ばされている」という意味となるため、一般的に「控えめ」で「丁寧」な表現であると解釈されます。このため、「pleased」や「delighted」は、「happy」や「glad」よりも「かしこまった表現」あるいは「堅い表現」となります。