「すぐにできるようになる人の共通点」について考えていくコーナー。
前回までに11個の共通点をご紹介しました。
・共通点1:客観力が高い
・共通点2:バランスが良い
・共通点3:自立心を持ち、自分で考え行動する
・共通点4:アウトプットへの移行が早い
・共通点5:自分のミスにすぐ気づく
・共通点6:思考の仕方が忍耐強く、丁寧である
・共通点7:声が大きく、字がきれいである
・共通点8:最初から極端な考え方をしない
・共通点9:失敗してもドンドン次に進める
・共通点10:ちょこちょこ、こまめにたくさんやる
・共通点11:課題を明確にしている
長年、人に英語を教えていると、「すぐにできるようになる人」と「なかなかできるようにならない人」の違いについて気になるものです。
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さて、今日は「すぐにできるようになる人」の共通点の12個目です。
12個目は、「感情のコントロールがうまい」という点です。
人が何かを行動に移す際、「感情」という要素が大きく影響します。
「感情」というのは、つまりは「好き」か「嫌い」かという2つです。
人は「好き」か「嫌い」という判断基準に基づいて、ある事柄を行動に移すかどうか決断します。
「好き」ならばやるし、「嫌い」ならばやらない、ということです。
そして、行動に移した後も、そのことを継続するかどうか、という点においても「好き」か「嫌い」かという要素が影響します。
「好き」ならば続けるし、「嫌い」ならば続けない、ということですね。
人間は、人間である前に「動物」ですから、こうした「感情(好きか嫌いか)」があるのは当然のことです。
しかし、その一方で、人間は人間なのですから、他の動物と違って「理性」というものも持っています。
「理性」というのは、「好き」か「嫌い」かという観点ではなく、「頭」で考えて、「大事だと思うか思わないか」という観点に基づいて、自分の行動を抑制するものです。
「大事」だと思うならばやるし、継続もする。
「大事」だと思わないならばやらないし、継続もしない。
人が何かを行動したり、継続したりする根底には、上述の「感情(好きか嫌いか)」という観点に加え、「理性(大事だと思うか思わないか)」という観点があるということです。
ここで話をもとに戻しますが、何かに取り組んでからすぐにできるようになる人に共通しているのは、「感情」のコントロールが上手いという点です。
「感情」のコントロールが上手いということは、感情を抑え込むための「理性」が発達しているということです。
「理性」の発達が弱い人は、誰もが持っている「感情」の基準によって多くの行動の決断を行います。
そこまで極端な人は多くはないでしょうが、「理性」によって「感情」をコントロールするのが上手い人とそうでない人を比べて見ると、やはり前者の方ができるようになっていくスピードも速いと言えます。
できるようになるのが早い人ほど、「嫌いだけど、大事だと思うからやる」とか「好きだけど、良くないと思うから我慢する」といったことを要所要所で実践します。
しかし、できるようになるのが遅い人は、「大事だと思うけど、嫌いだからなかなかやれない」とか「良くないと分かってはいるけど、好きだからやってしまう」ということになりがちです。
「理性」を発達させていくために必要なものは、「過去の経験によって、未来の結果を予測する力」です。
「過去の経験」と「未来への結果」をつなぎ合わせていくという練習をたくさんしていけば、感情のままに行動を決断するということが減っていくことでしょう。
これは、犬が「待て」ができるようになるのも同じ事かもしれません。
私達は人間ですから、実際に何かを経験する前に、色々なことを想像することができます。
そうやって「頭」を使って、想像したり、考えたりすることで、理性の発達を促進させることができるはずです。
行動の決断が「感情(好きか嫌いか)」に偏りがちな人は、もしかしたらそのことが原因で自分の成長スピードが遅れているのかもしれません。
自分の中の「理性」というものが今よりも発達し、「感情」のコントロールが今よりも上手くなれば、きっと色々なことが今よりもうまくいくのではないかと思います。
<続く>