これは私(久末)の個人的な見解ですが、「上達の早い人」は、以下の「2つのもの」を兼ね備えているように思います。

それは、「踏み出す勇気」「応用力」です。

 

まず、「踏み出す勇気」から見てみましょう。

何か身につけたいことがあって、それに関して「練習」をするのは当然のことでしょうけれど、いつまで経っても「練習」というところで止まってしまっている人がいます。

「練習」という環境から、「本番」という環境へと踏み出していくには「勇気」が必要です。

「踏み出す勇気」を持っている人は、そうでない人に比べて、いち早く「本番」の環境へと飛び込んでいくことができます。

「練習」の環境では、
1. 失敗しても恥ずかしくない(自尊心が傷つかない)
2. 失敗してもやり直しがきく
3. 自信が持てるようになるまで何度も繰り返すことができる

といった状況が生まれます。

この状況自体は決して悪いことではありませんし、むしろ、人の成長にとって「練習」というものは欠かせません。

ただ、「練習」は必要ですが、いつまでも「練習」という環境から抜け出せず、「本番」の環境に飛び込むことができなければ、せっかく身についてきていることが「宝の持ち腐れ」となってしまう可能性もあります。

上達の早い人ほど「練習」の環境である程度身につけたら、すぐに「本番」の環境へと踏み出す傾向があるように思います。

 

そして、もう1つ、「応用力」というものも欠かせません。

例えば、習ったことが「10」あるとしたなら、応用力のある人は、それを「20」にも「30」にも増やしていくことができます。

習ったことの中に「あるパターン」を見いだすことができれば、「同じパターン」を使って、似たような「別の答え」を自分で作り出していくことができるのです。

こうした応用力がなければ、習ったことが「10」だったならば、その「10」より多くの答えを自分で作り出していくことはできません。

応用力がある人は、自分が観察していることの中に「パターン」や「法則」を見つけるのがうまいのです。

あるいは、はじめから「パターン」や「法則」を見つけようとしている、ということなのかもしれません。

どちらにしても、「パターン」や「法則」を見つけようと努力し、それを別の事柄に当てはめて考えていくことによって、人は応用力というものを身につけていきます。

 

「踏み出す勇気」を持って「本番の環境」へと飛び込んでいき、
「応用力」を使って「教わっていない答え」を自分の力で導き出していく。

こういう人は、たいていどんなことでも上達するのが早いものです。

何かを身につけようと努力し始めたならば、「踏み出す勇気」「応用力」を持って取り組むと良いと思います。

このどちらかでも欠けてしまうと、上達するのに長い時間がかかってしまうかもしれません。