仮に、「短期的な目標」と「中期的な目標」と「長期的な目標」を自分で設定するところまでできたとしましょう。

目標が立ったところで、今度はそれを「実行」に移さなくてはなりません。

ところが、「実行に移す」ということさえもできない人がいるのも事実です。

最初の一歩さえ踏み出せれば歩き出せるような気がするけれど、その最初の一歩でさえも踏み出せずにいる。
気がつけば、目標を立ててからずいぶんと時間が経ってしまっている。
どうしてこうなってしまうんだろう、と自分でもよく分からない。

目標を立てたのに、実行に移せないままでいる人は結構いるのではないでしょうか。

そういう人達は、おそらく、「目標」を立てたものの、自分にとってそれ自体を「とても大事だ」と思えていないかもしれません。

「とても大事だ」と思えていないから、その目標を達成できなくても大丈夫、問題なし、ということなのでしょう。

そんな調子では、行動に移すことができなくても当たり前ですね。

前回の最後の方にも書きましたが、「目標を設定する」ということは、「自分をよく観察する」ということと「世の中をよく観察する」ということにつながります。

自分にとってあまり重要ではないと思われることを「目標」にしてしまうのは、「自分をよく観察する」のが足りないか、「世の中をよく観察する」のが足りないか、あるいはその両方か、いずれかだろうと思います。

自分は、どんな人間になりたいのか?
自分は、どんなことができるようになりたいのか?
自分は、今の時点ではどんなことが得意で、どんなことが苦手だろうか?

世の中は、どんな人間を求めているのか?
世の中は、どんなことで困っているのか?

このようなことを何度も繰り返し自問しながら、「自分にできること」や「自分がやりたいこと」を見つけることができたならば、もしかしたら、そういう人は幸せかもしれません。

「やる気」を出すためには、自分で掲げた目標を、「大事だ」と自分自身が感じることが、きっと必要なのでしょう。

そう考えると、やっぱり、「やる気は他人によって出させられるものではない!」と思うのです。

目標を立てるのも自分、その目標を「大事だ」と感じるのも自分なのですから。

<おしまい>