人が何かを「身につけた」と言うためには、そのことが「頭で分かっている」というだけでは不十分です。
そのことを「考えなくてもできる」というレベルまで高めた時、人はそのことを「身につけた」と言えるでしょう。
たとえば、「運動」や「言語」などについて考えてみましょう。
「考えなくてもできる」というレベルまで高めなければ、とっさに身体が動きませんし、口が動きません。
「頭では分かっている」というレベルのうちは、とっさの瞬間に「間違い」を犯す可能性があります。
しかし、「考えなくてもできる」というレベルまで高めれば、とっさの瞬間であっても「間違い」を犯さずに処理することが可能です。
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「頭では分かっている」ということを、「頭で分かっているからこれで良い」と思っている人は、いつまで経っても「間違い」を頻発するレベルで止まってしまいます。
一方、「頭では分かっている」けれども、それをしつこく、何度も繰り返そうとする人は、いつしか「考えなくてもできる」というレベルに到達します。
必要なのは「繰り返す」ということです。
飽くなき「反復」のみが、人を「無意識」のレベルにまで高めてくれるのです。
このことを「英語学習」に置き換えて考えてみましょう。
英語を勉強しているのに、なかなか「身につく」というレベルにまで到達しない人がいます。
「発音の仕方」もだいたい知っているし、「文法」もある程度知っているし、「単語」もそこそこ知っています。
それなのに「英語ができるようになった」という実感を持てずにいます。
特に、人よりも少し頭の良い「小利口」な人は、「自分はもう分かっているからこれで良い」というように思ってしまう傾向があります。
小利口な人は、「頭では分かっている」ということに満足し、泥臭い「繰り返しの練習」というものを嫌ってしまうのです。
しかし、そういう人は、いつまで経っても「英語が身についた」というレベルには到達しないでしょう。
「頭で分かっている」というレベルは、単に通過点にすぎません。
そこから先に進み、「頭で分かっていることを敢えて繰り返す」という泥臭いことを実践した人だけが「考えなくてもできる」というレベルに到達するのです。
とてもシンプルな話ですが、「頭で分かっていることを敢えて繰り返す」というのは、決して楽なことではありません。
楽ではありませんが、それ以外に「身についた」という感覚に辿り着くまでの道はないようです。
本校では、「頭で分かっていることを敢えて繰り返す」ようなレッスンを行っています。
一人でこれを実践するのは難しいですが、講師と一緒に進めることで、少しずつ「考えなくてもできる」というレベルに近づいていきます。
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