私たちは、日常的に「字」と「発音」を使って人とコミュニケーションをはかります。

そのコミュニケーションツールである「字」と「発音」が丁寧であれば、その分だけやり取りはスムーズになりますね。

しかし、「字」と「発音」が丁寧でなければ、その分だけ受け手が苦労することになり、結果的にコミュニケーションがスムーズに行かなくなります。

先日、「学生の常識」と「社会人の常識」について書きました。

学生であろうと、社会人であろうと、「字」や「発音」が丁寧でない人は、結局自分自身が困った状況に陥りやすいと言えます。

読みにくい字を見て心地良く感じる人はいないでしょうし、聞き取りにくい発音でハッピーな気分になる人もいないでしょう。

「字」や「発音」が丁寧でなければ、それを受け取る相手は、自分のことを「不快な存在」として受け止めてしまう可能性だってあります。

ということは、社会人になってから「字」や「発音」を丁寧にしようとするよりも、学生のうちからそういう意識を持たせ、練習の機会を持たせてやることがとても重要になります。

学生に指導する大人達(教師や親など)は、丁寧に「字」を書いたり、丁寧に「発音」するように学生達に話しかけるべきだと思います。

ところが、大人達自身の「字」や「発音」が丁寧でないことも多々あります。

「字」や「発音」というものは、ほんの少しの心がけで丁寧にすることができるはずです。

それは、「字」や「発音」を受け取るだろう「相手」のことをどれだけ考えることができるか、ということにつながっています。

相手のことを考え、相手の負担を減らす努力を、先に自分の方がおこなってみる。

そうした意識を持つことによって、自分の「字」や「発音」が丁寧になるのです。

学生であろうと、社会人であろうと、「相手」のことを考えて、自分が先に負担を受けようとする姿勢は、結局は自分の身を助けるのではないでしょうか。

<おしまい>