「仮の答えを自分で見つける」というのは、要するに「思考力」や「想像力」を使って、誰かに答えを教えてもらう前に自分で答えを出しておく、ということです。

何かの問題に出くわした時、人はその答えを求めるのが普通だろうと思います。

ここで言う「問題」というのは、学校の勉強で出てくるような問題に限らず、人生、誰でも生きていれば直面するであろうあらゆる問題のことです。

自分が直面している問題に対し、答えを誰かが教えてくれることもあります。

しかし、誰も答えを教えてくれないことも当然ありますし、誰も答えを知らないということだってあります。

問題に直面した時に、普段から「仮の答え」を自分の中で探そうとする人は、そうでない人に比べ、「考える練習」をたくさんすることになります。

「仮の答え」は、正解かどうか分かりません。

また、「仮の答え」は1つであるとも限りません。1つの問題に対し、複数の答えを自分の中に持っている人もいます。

「仮の答え」を予め自分の中に持っている人は、答えが外から入ってきた時に、自分の答えと付け合わせることができます。

自分が見つけた「仮の答え」と、外から入ってきた「正しい答え」を付け合わせてみて、「あっている」なら自分の考え方が正しかったということになり、逆に間違っていたなら自分の考え方のどこかに問題があったということになります。

あっていてもあっていなくても、仮の答えを先に自分の中に見いだしている人は、そういうことをしていない人よりも「答えの出し方」が上手くなっていきます。

問題に出くわした時に、まっ先に誰かに「答えを教えて!」とやってしまう人ほど、自分で答えを出す練習が不足しがちです。

自分で仮の答えを自分の中でいくつも見いだそうとする人ほど、正しい答えにたどり着くのも速いと言えます。

理解が早い人は、そういうことを普段から実践している人なんだろうな、と思います。

<おしまい>