英語が通じない原因としては、以下のようなことが挙げられます。

1. 英文を作る際、単語の選び方が適切ではない。
→「必要な単語を使っていない」「不要な単語を使っている」「単語の使い方が間違っている」など。

2. 英文を作る際、単語の形の変化の仕方が適切ではない。
→「必要な形に単語を変化させていない」「変化させるべきではない形に単語を変化させている」「単語の変化の仕方が間違っている」など。

3. 英文を作る際、単語の並べ順が適切ではない。
→「単語の並べ順が間違っている」など。

4. 英文として完成していない。
→「単語だけを適当に相手に投げつけている」「フレーズ(成句)だけで言おうとしている」など。

5. 単語の発音の仕方が適切ではない。
→「日本語のカタカナ発音のままとなっている」「不要な巻き舌が入っている」「無声音にすべきところを有声音にしてしまっている」など。

 

以上の1〜5は、「英語力が低い」ということを表しています。

「1」と「2」は「語彙」であり、
「3」と「4」は「文法」であり、
「5」は「発音」です。

では、「1〜5の全て」が解決されれば、「英語が通じる」ということになるでしょうか?

いや、そうとも言い切れません。

「英語が通じない」の原因として、他に、「相手の立場になって考えていない」ということが挙げられます。

これは、「外国語」に限った話ではなく、「母国語」においても重要なポイントです。

例えば、日本人ならば「日本語」を話せるのが当然かもしれませんが、だからと言って、誰もが「相手にきちんと理解してもらえるように話したり書いたりすることができる」とは限りません。

日本人の中にも、「話が分かりやすい」という人もいれば、「話が分かりにくい」という人もいます。

日本人同士であっても、「日本語が話せる」という理由だけで「分かり合える」というわけではないのです。

 

母国語であろうと、外国語であろうと、「相手の立場になって考える」ということをしなければ、自分の言いたいことが相手に伝わるはずがありません。

「英語が通じない」ということで困っている人は、「英語力を高める」という努力をするのと同時に、普段から「相手の立場になって考える」ということを、もっと意識すると良いかもしれません。

「日本語で上手に相手に伝えることができる」ということならば、いよいよ「英語力を高める」ための努力をすべきでしょうけれど、そうでないならば、「人と人のコミュニケーション」の大原則に立ち返る必要がありそうです。

<おしまい>