皆さん、「ハイフネーション」という言葉をご存じでしょうか?

英語の新聞、雑誌、小説などを読んでいるとたびたび見かけるものです。

ワープロソフトなどでも、たいてい「ハイフネーション」という機能がついています。

これがいったいどういうものなのか、知らない人は多いかもしれませんね。

今日は「ハイフネーション」についてご紹介します。

 

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「ハイフネーション」というのは、英語の文章において、ある単語が「行末」に入りきらない時に、単語の「途中」で区切り、そこに「ハイフン」をつけて改行させる表現のことです。

英文は「左から右への横書き」が基本ですから、一行の終わりは、紙の「一番右」に来ますね。

たまたま「長いスペルの単語」などが文末に来てしまった場合など、単語全部を次の行に送ってしまうと、行の右端に隙間ができるか、あるいは一行全体の文字間がだいぶ広くなってしまいます。

そういうことがないように、「ハイフネーション」を使って、行末の単語の途中で区切るわけです。

**** **** **** **** **** **** **** **** **** … not given any expla-
nation until … **** **** **** **** **** **** **** **** **** *** ***

このように、行の最後に「explanation」という言葉が入りきらなかった時に、「expla-」でいったんハイフン(「-」の短い横棒)で区切り、残りの「nation」を次の行の先頭に持って来る、という感じです。

この時、単語を区切る位置については、昨日ご紹介した「音節」が関係してきます。

行末のハイフネーションで単語を区切る場合には、「音節の切れ目」でなくてはなりません。

「explanation」で言えば、「ex・pla・na・tion」のように4つの音節に分かれます。

音節の切れ目の「・」の印以外のところで、自分の好きなように分けることはできません。

きちんと、辞書で「音節の切れ目」の部分を確認しなくてはならないのです。

さらに、辞書によっては、「音節の切れ目」であったとしても、「行末のハイフネーションで区切って良いところ」と「区切っては良くないところ」の2種類を分けて表記しているものもあります。

大修館の「ジーニアス英和辞典」などは、行末で区切って良い音節の切れ目は「・」で表記し、行末で区切らない方が良い音節の切れ目は「-(細く短い横棒)」で表記しています。

例えば、「ceremony」という言葉は、「cer・e-mo・ny」のようになっています。

音節そのものは「4つ」に分かれていますが「e」と「mo」の間は「-」で区切られているので、ここでは行末のハイフネーションとして区切らない方が良い、ということなのです。

 

私は個人的には「ハイフネーションは極力避けるべきである」という考えです。

そうは言っても、状況によってどうしてもハイフネーションをしなくてはならないような場合もあることでしょうから、行末で単語を区切る場合には、必ず辞書でよく確認するようにしましょう。