<前回の続き>

(「子供向けの英語教育について」の過去記事一覧はこちら。)

 

学生時代に英語が苦手だったという人が、大人になってから英語を身につけることは可能でしょうか?

結論から言えば、「可能だ」ということになります。

なぜならば、人間の脳は、いくつになっても新たな回路を作り出すことができるからです。

しかし、「子供の頃に、こういう能力を高めておけば、大人になってからでも楽に英語を身につけることができただろうに」と悔やまれることもあります。

子供が英語を習い始めるのは、今の日本では「小学5年生」で十分です。

それより早くに英語を学ぶメリットもありますが、同時にデメリットもあります。

小学5年生よりも早い時期は、英語ではない、もっと別のことをすべきです。

では、大人になってから英語が身につけやすくなるために、子供の頃には何をしたら良いのでしょうか?

 

<アメブロからの続きはここから>

 

英語ができるようになる、ということは、次のことを意味します。

1. 英語で文を作ることができる。

2. 英語のスペルに合わせて発音することができる。

このうち、まず「1」ができるようになるためには、「文法」を理解しなくてはなりません。

「文法」を学ばず、「フリー会話」の中から英文を作る法則を学ぼうとすることは、とても大変なことです。

「文法」とは、「単語の並び順のルール」と「単語の変化の仕方のルール」をまとめたものです。

同じ単語を使った英文でも、「単語の並び順」が変わると意味が異なってしまうこともありますし、「単語の形」が変わると意味が異なってしまうこともあります。

「単語の並び順」と「単語の形」に関するルールを「文法」として学ぶことは、「正しく通じる英文を作る」のに大変役立ちます。

そして、「文法」を学び、理解するためには、「考える力」が必要となります。

大人になってから英文法を学ぼうとする人の中には、「考える力」が弱いことが原因で、「文法が理解できない」という人がいます。

大人になってから「考える力」を伸ばすこともできるのですが、やはり、子供の頃から「考える力」を養った方が良いでしょう。

では、「考える力」を育てるには、一体、何をすれば良いのでしょうか?

 

親が子供に対し、あるいは教師が生徒に対し、「考える力」を育てようと思った時、一番にやるべきことは「問うこと」です。

人は、「問われた時」に考えるものです。

子供が「考える」ようになるためには、頻繁に、たくさん、「問われる」という経験が必要になります。

しかし、親や教師は、子や生徒に「問う」のではなく、「正解を与える」ということをよくやってしまいます。

正解を与えておいて、「ほら、これを覚えなさい」とやってしまうのです。

子供は、正解を与えられてしまうと、もうそれ以上は「考える」ということをしなくなります。

「考える」のではなく、「覚える」ということを一生懸命やってしまうのです。

そして、親も教師も、「たくさんの正解を覚えたこと」に対して、子や生徒を褒めます。

しかし、大人になってから、社会に出てから必要な力は、「覚える力」よりも、むしろ「考える力」です。

それにも関わらず、親や教師は「覚える力」を優先的に鍛えるようなことをしてしまいます。

賢明な親や教師は、子や生徒に向かって、決して「覚えなさい」の一点張りということはしません。

子や生徒に「問う」ということを実践し、そして「考える力」を引き出そうとすること。

それこそが、親や教師の本当の役目なのではないでしょうか。

特に、次のようなことをする親は、子供の「考える機会」を奪ってしまっていると言えるでしょう。

■必要以上に甘やかす親・・・子供の周囲で起こるだろう問題を、親が代わりに解決してしまう。

■必要以上に厳しい親・・・親の価値基準を子供に押しつけ、言うことを聞かせようとする。

甘やかすことは良くない、と頭で分かっていても、ついつい甘やかしてしまうと、子供は、本来なら自分に降りかかるだろう「問題」を認識することがないまま成長してしまいます。

「問題」を認識し、その問題に「問われる」という機会があるからこそ、人は「考える」ようになるのです。

ところが、親が甘やかしてしまっているものですから、子供が「問題」の認識すらせず、その結果、「考える」ということをしなくなってしまうのです。

では、逆に厳しくすれば良いかと言えば、それもまた、やり過ぎはよくありません。

親が厳しく、「親の言う通りにしなさい」ということを言い続けると、やっぱり子供は「自分で考える」ということをしなくなります。

体育会系のノリで、「目上の者の言うことは絶対」というような親子関係を築いてしまうと、子供は「親の言う通りにさえしていれば良い」と思うようになります。

すると、いざ、親がいなくなって自分だけで考えなくてはならなくなった時に、とても苦労します。

甘やかすのではなく、「愛情」を持って問いかける。

厳しくするのではなく、「節度」を持って問いかける。

そうやって、「問いかける」ということを頻繁に、たくさんやっていけば、子供は「考える」ようになります。

「考える」ということを子供の頃からたくさん練習した子供は、大人になってから苦労せずに済みます。

逆に、「考える」のが苦手なまま大人になった人は、きっと多くの場面で苦労します。

なぜなら、社会に出て必要とされるのは、たいていの場合は「考える力」だからです。

そして、英語を身につけようと思った時に必要な「文法の理解」もまた、「考える力」がなくては成し得ないのです。

 

さて、次回は、英語を身につけるために必要なもう1つのこと、「発音すること」について、子供のうちからやっておくべきことは何か、考えてみましょう。

 

<続く>

 

 


 

本校では、教師が生徒に「問う」というスタイルの授業を行っております。

自分の頭で考え、自分の力で答えを出す、ということを訓練してくことで、今までどんなに他人に説明されても分からなかった英文法が、自分自身で理解できるようになります。

子供も大人も、練習すれば必ず「考える力」を高めることができます。

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