<前回の続き>
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ストレスに強いとか弱いとか、人によって異なりますね。
人は、自分が望むような状況になっていない時、ストレスを感じます。
しかし、同じ状況にいてもストレスを感じない人もいます。
鈍感な人?
まあ、そうかもしれません(笑)
しかし、鈍感ではなく、敏感であるにもかかわらず、ストレスに強い人もいます。
そういう人は、きっと「精神が強い」のではなく、「物事の感じ方の種類が多い」のだろうと思います。
「感じ方の種類が多い」というのはどういうことでしょうか?
1つの事柄について、一番最初に思い浮かべる考え方、あるいは一番最初に抱く感じ方というものは、人間、誰にでもありますね。
しかし、「一番最初」の考え方や感じ方が、まわりの人と同じになるとは限りません。
自分とは異なる考え方や感じ方に触れた時、人は「自分の望むような状況とは異なる」ということから、ストレスを感じるものです。
ところが、もしも、自分の中に、自分が一番最初に持った考え方や感じ方とは別に、2つ目、あるいは3つ目以降の考え方や感じ方を持つことができたらどうでしょうか?
他人の考え方や感じ方が、少しは理解しやすくなるのではないでしょうか。
「なるほど、自分はそうは思わないけれど、わからないこともない。」
このように、自分と異なる考え方や感じ方に、「理解」して歩み寄ることができます。
しかし、自分の中に第2、第3の考え方や感じ方を持っていないと、「なんでそう考えるのか分からない」とか「なんでそんな風に感じるのか分からない」となります。
「理解できない」ということもまた、人にストレスを感じさせます。
ストレスに弱いという自覚のある人が、「強くならなくては」と思って一生懸命努力してしまうと、もしかしたら逆効果になることがあるかもしれません。
「強くなる」ということは、つまりは「自分の考え方や感じ方を強くする」ということです。
しかし、自分の考え方や感じ方を強くすればするほど、他の人の考え方や感じ方がよけいに「理解できなくなる」ということになり兼ねません。
「強いか弱いか」という観点ではなく、物事の考え方や感じ方の「数」を増やす努力をすれば、ストレスへの耐性も高まるのではないでしょうか。
<続く>
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