<前回の続き>

(「心の健康を損なわないために」の記事一覧はこちら。)

前回、「苦手な人」と付き合うためには、その人の「尊敬できるところ」を探しましょう、と書きました。

「苦手な人」に対して、「悪い面」、すなわち「自分に害があると感じられる面」だけを見てしまうと、その人との付き合いが続く限り、いつまでも自分の中でのストレスは軽減されません。

そこで、その「悪い面」というものの見方を変えてみます。

「悪い面」と思っていた部分も、見方を変えることができれば、「良い面」に変わります。

「良い面」として捉えることができれば、それは「自分に害がある」どころか、逆に「自分にとってプラスになる」とさえ感じられます。

相手の中に「良い面」を見いだすことが、自分にとってプラスになるのです。

このことについて、もう少し掘り下げて考えてみましょう。

誰だって、自分が信じていることや、自分が信念を持って取り組んでいること、あるいは自分の基本的な価値観に対して「賛同(さんどう)」してもらえたり、「共感」してもらえれば嬉しいはずですね。

「賛同してもらえる」「共感してもらえる」の他にも、「褒められる」「認められる」「信頼される」「頼りにされる」など、人から好意的な目、つまりは「プラス」の目で見られれば嬉しいのが人間です。

これは人間ならば共通のことと言えそうです。

逆に、自分に対して「マイナス」の目を向けられれば、人間ならば誰だって心地良くはないでしょう。

「異議を唱えられる」「けなされる」「見下される」「疑われる」「叱られる」「否定される」などといったことには、人は誰もが嫌な気分になり、へこみ、落ち込み、傷つきます。

そして、自分を守ろうとするならば、そこから相手への「反撃」となってしまうこともあります。

自分に「マイナス」の目を向けてくる人には攻撃的になりやすいと言えますが、逆に、自分に「プラス」の目を向けてくる人には、人間、なかなか攻撃的にはなりにくいものです。

大事なことは、「苦手だなぁ」と思う人をよく観察することです。

こちらにとって「害」があるようなことをしてくるとしたならば、そこには、相手なりの理由があるはずです。

その理由がなんなのかを探り、そのこと自体を「マイナス」の目ではなく、「プラス」の目で見ることができないか、考えてみるのです。

そして、一度「プラス」に見えた部分があったのならば、そこを徹底して自分の中で「プラス」にしてしまうのです。

それが前回の記事で書いた「尊敬」ということです。

相手に対する尊敬を忘れずに接するようにすれば、きっと何かが変わります。

自分も変わるでしょうし、もしかしたら、相手も変わります。

そして、人のプラスの面を探す努力をし続けていけば、だんだん、人の良いところに気づくのがうまくなります。

「人の良いところ」を探すのがうまい人は、それだけ、自分へのディフェンスも高まります。

なぜなら、上述したように、「自分にプラスの目を向けてくる人には、人はなかなか攻撃的になりにくい」からです。

人の良い面を探し出す「達人」になれば、それだけ、自分に対する攻撃も減ります。ストレスも減ることでしょう。

苦手な人が多いという自覚がある人は、余計にそういう意識を持って、人のプラスの面を探す練習してみてはいかがでしょうか。

<続く>

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