さて、前回の続きです。
「今の自分」を知るために、全ての「やるべきこと」を紙に書き出したでしょうか?
まだ書き出していないようならば、以下の内容をお試し頂けませんので、是非「紙に書き出す」ということをやってみて下さい。
では、書き出された紙を改めて眺めてみましょう。
一つ一つの仕事を見てみて、最初に考えてみるべきは、「それを本当にやるべきか?」ということです。
「それを本当にやるべきか?」という問いかけには、2つの意味があります。
1.それをしなければ、本当に困ったことになるか?
2.やるべきだとしても、自分がやるべきことか?
この2つの問いかけは、書き出されたものばかりではなく、今から新たに発生する全ての仕事にも当てはめていくべきです。
まずは、1つ目について考えてみましょう。
「時間が足りない」と感じる原因は、「自分が楽にこなせる仕事量」よりも、「自分がかかえている仕事量」の方が多いからです。
しかし、実際にかかえている仕事の中には、よくよく考えてみれば、「本当は、やらなくても困ったことにはならない」というものもあるはずです。
これは、「手を抜いてやる」とか「中途半端にやる」ということではなく、「本当に全くやらないで良い」かどうかを考えるということです。
ある仕事について、それをやる「理由」や「目的」が明確でなかったり、その仕事をやることによる「効果」について検討もせず、なんとなくやることにしてしまっている、という仕事がたいてい誰にもあるはずです。
「昔から続いているからなんとなくやる」とか、
「上司にやれと言われたからなんとなくやる」とか、
「やった方が自分の気が済むからなんとなくやる」とか、
「誰かが褒めてくれそうだからなんとなくやる」とか、
「誰もやらないからなんとなくやる」とか、
自分で明確に「これをやらなければ本当に困ったことになる」という理解もなくやっていることは、思い切って「やらない」と決心してみましょう。
「そんなものは自分の書き出した中に一つもない」という方も、もう一度、深く、考えてみましょう。
自分がそれをしなかった場合を想像してみて、明確に「自分」や「他者」が困った状況に陥るようならば、それはやるべきかもしれません。
しかし、誰も困った状況にならず、自分や他者が「なんとなく、嫌だな」とか「なんとなく、気分が悪いな」という程度であれば、わざわざそれをやる必要はありません。
時間が有り余っているならともかく、時間が足りないという状況にいるわけですから、そのような曖昧な理由で仕事をするべきではありません。
一つ一つの仕事について、この「1つ目」の問いかけをすることによって、要らぬ仕事をすることを事前に防ぐことができます。
もちろん、自分一人だけの一存によってその仕事を「やめる」と決めることができない場合もあるでしょうから、やるべきと思っていた仕事をやめようと思う時は、必ず第三者の立場を考えて、必要ならば話し合いの上、進めていくと良いでしょう。
さて、「2つ目」の話については、また次回にします。
どうぞお楽しみに!