時間をうまく使えるようになるために、「今の自分を知る」ということをやろうという話でここまできました。
「今の自分」を知るために、
1.今、かかえている仕事を全て紙に書き出す
2.書き出された仕事を眺めて、本当に自分がそれをやるべきかどうかを考える
というところまでご紹介しました。
ここまでやれたところで、既に、「必要のなかった仕事」を減らせたかもしれませんし、逆に「必要なのに漏れていた仕事」が見つかったかもしれませんね。
ここでようやく「本当にやるべき仕事だけ」が残ったと言えます。
時間をうまく使うためには、前回までに書いてきた「自分の仕事を選ぶ」という観点が必要で、その後でようやく「時間をどのように使うか」を考えていくことができるのです。
言うなれば、
・時間管理の前工程 → 自分がやるべき仕事を絞り込み、選ぶ。
・時間管理の後工程 → やるべき仕事を「時間」に割り当てる。
ということになります。
さて、今日は「後工程」に関する話を書きます。
つまり、「仕事」と「時間」の割り当てに関する話です。
やるべき「仕事」に関して言えば、「今はこれだけの量でも、時間の経過と共に増えていく」という可能性が考えられます。
ところが、自分が使える「時間」に関して言えば、「1日24時間まで」と決まっています。これ以上増やして欲しい、などという願いは誰にもかなえられません。
そこで、「どの仕事を、どの時間でやるべきか」というコントロールが必要になるのですが、それをコントロールしようとする前に、やはり「今の自分」を知る必要があります。
たとえば、あなたは、「今日」という1日の時間を、どのように使ったか把握しているでしょうか?
今日という1日、あるいは、昨日という1日、あるいは、今週という1週間など、「現在」や「過去」を振り返り、「どの時間をどこに使ったか?」を把握していなければ、「明日」や「来週」などの「未来」の時間をコントロールすることはできません。
これはお金の管理と似ていますね。
過去に「入ってきたお金」と「使ったお金」の両方を把握できてこそ、未来に「これから入ってくるお金」と「これから使うべきお金」の両方をコントロールしていくことができるのです。
未来を知るには、まず「今」を知る必要があるということです。
というわけで、実際に試してみましょう。
突然ですが、今、このブログを読みながら、「時計」を見ずに、「今、何時何分頃か?」を言い当てることはできますか? おっと、時計を見ないで下さい!
もしかしたら、今はお仕事を終えてリラックスしているかもしれませんが、「今は何時なのか?」ということが分かっている人と、分かっていない人とでは、「時間」に対する意識の高さが違っているはずです。
仕事をしながら「今、何時なのか?」ということを常に意識する人は、「その仕事をするのにどれくらいの時間がかかっているのか」を把握することができます。
このことを考えていくために、まず、自分がかかえている仕事を書き出した「紙」を眺めてみましょう。
書かれた紙を見て、1つ1つの仕事に対して、「かけるべき時間」あるいは「自分がこなすのにかかってしまう時間」を書き込んでみましょう。
もしも「どれくらいの時間がかかるのか分からない」ということがあれば、実際にこれからその仕事をやる時に、「時計」を意識してみて下さい。
肝心なのは、「開始の時刻」と「途中経過の時刻(複数回の可能性あり)」と「終了の時刻」というように、3つの分類で意識するということです。
例えば、私はこのブログの記事を書き始めたのは、18:00頃でした。
今、18:25頃です。
そして、これを18:30には終えたいと思っています。
このように「今は何時なのか?」ということを、仕事をしている最中はもちろんのこと、「最初」と「最後」の両方も常に意識しておく、ということです。
そうやって、「やるべき仕事」を書き出した紙を眺めてみて、全ての仕事に対し、「かける時間」あるいは「かかってしまう時間」を書き込んでみましょう。
全ての仕事に「時間の幅」があるはずですから、短くても「1分」とかにはなりますね。
長ければ「3時間」とか「5時間」とかに及ぶものもあるかもしれません。
でも、そうやって、自分がどのように時間を使っているのか、まずは「今の時間の使い方」を把握するところから始めてみましょう。
(おっと、18:35になってしまった!(笑))