(「残念な英語学習法」シリーズ過去記事はこちら

 

前回、「単語だけを覚える」という学習法はお薦めできません、ということを書きました。

「単語」は、文の中に入った時に「形」が変わりますし、さらに「並び順」にもルールがあります。

単語の「形」と「並び順」のルールをまとめたものを「文法」と言います。

つまり、文法を知らずに、ただ「単語だけ」を覚えても意味がないということです。

では、「文法」を学ぶと同時に「単語」も学んでいったとしましょう。

その場合であっても、残念な学習法があるのです。

今日は「単語の学習」について、もう1つ、残念な学習法と思われることについてご紹介します。

 

<アメブロからの続きはここから>

 

世の中には、大人になってから「英語の必要性」を痛感して英語を学ぼうとする人が結構います。

そういう人達がやってしまう落とし穴として、「難しい単語ばかりに手を出してしまう」ということが挙げられます。

本当に「ゼロ」に近い人ならば、例えば、中学1年生の単語からやり直すことに抵抗がないかもしれません。

一方、「学生時代に、一応、英検3級までは取得しました」という人は、「自分は英検3級を持っているのだから、今更中学1年生の単語なんてやる必要ない」と思いがちです。

ところが、これこそが「落とし穴」というものなのです。

そういう人は、「自分は英検3級を持っているから、今からやるなら、英検準2級か、あるいは英検2級の単語を勉強すべきだ」と思ってしまうことでしょう。

しかし、何年も前、あるいは何十年も前に一度取得した「英検3級」に出てきた単語を、今でも全部記憶できているはずがありません。

さらに言うなら、英検3級の合格ラインは「約60パーセント」です。

仮に、英検3級で必要な単語を全部知らなかったとしても、運が良ければ合格できてしまうのです。

合格した時点ですら英検3級の単語を全て覚えていたわけでもなく、しかも何年、何十年もの時間が経過してしまったならば、今、自分の中に残っている単語はどれほどでしょうか?

単語というものは、何度も見たり、何度も耳にしたり、何度も書いたり、何度も文中で使ったりすることで、少しずつ自分の中に深く刻まれていくものです。

遥か昔の一度覚えただけでは、時の流れとともに、自分の中から薄れてしまって当たり前です。

 

ちなみに、英検3級というのは「中学卒業程度」のレベルと言われています。

中学校3年間で学ぶ単語の数は、およそ「1200個」程度です。

そして、この「1200語」というのは、当然のことですが、英検3級よりも上の級でも出てきます。

仕事で使う英語にしても、日常会話で使う英語にしても、まずはこの「1200個」の単語が重要なのです。

この1200個の単語に関しては、「瞬時に理解できる」とか「とっさに出てくる」という程度にまで、自分の中に深く刻み込む必要があります。

私(久末)が国際会議などの業務で使う英語でも、英検3級の単語が頻繁に出てきます。

易しい単語をほとんど忘れてしまっている人が、英検準2級や英検2級といった難しいレベルの単語に手を出そうとしても、結局「英語ができるようになる」はずがありません。

まずは、中学で出てくるような単語を使って、易しい英文をたくさん作る、ということが効果的です。

大人になってから英語を勉強しようとする人は、まずは「英検3級」までの易しい単語を徹底的に復習してみると良いでしょう。

ただし、そこでも気をつけることがあります。

詳しくはまた次回!
どうぞお楽しみに〜!

 

<続く>

 


 

本校では、易しい単語を学ぶことの大切さを考慮した授業を行っています。

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