私はもうずいぶん長いこと、人に「英語の発音」を指導してきました。

学生時代のアルバイト講師の頃を含めると、もうかれこれ20年近くは発音指導をしています。

たくさんの人に指導してきて、「発音がすぐに上達する人」と「だいぶ時間をかけているのになかなか上達しない人」とに分かれることに気づきました。

ポイントは1つではなく、いくつもあるのですが、その中に次のような事柄が挙げられます。

「日頃、自分1人の時に、歌を歌うかどうか」。

この質問に「Yes」と答えた人は、「発音がすぐに上達する人」になれる可能性が高いと言えます。

逆に「No」と答えた人は、一概には言えませんが、「発音がなかなか上達しない人」になってしまう可能性が大いにあります。

「歌を歌う」という行為と、「外国語を発音する」という行為は、とてもよく似ています。

何しろ、「自分の口から出した音を、自分の耳で聴きながら調整する」ということが要求されてくるのですから。

日頃から「歌を歌う」ということをしている人は、その分だけ、「自分の耳で調整する」という練習をしていることになります。

英語の発音を上達させるには、まずは「自分の口から出した音を、自分の耳で調整する」ということができなくてはなりません。

ところが、「自分の音を自分で聞く」ということすらも、日頃から歌を歌うことがほとんどない人にとっては簡単ではありません。

「耳が聞こえるのならば、自分の口から出た音も聞こえるはず」なのですが、実際には、そうでもないのです。

私がこの20年近くの間に発音の指導をしてきた人の中で、「自分の口から出した音を、自分の耳で聴きながら調整する」ということがすぐにできた人は、たぶん、全体のおよそ「半分」程度です。

もしかしたら、半分もいないかもしれません。

残りの半分近くは、「自分の口から出した音」に無頓着です。

「口」の形や「舌」の位置、はたまた「喉」の使い方などを一生懸命模索したとしても、肝心かなめの「自分の耳」がおろそかになっていたならば、発音がキレイになっていくことはありません。

逆に言えば、「耳」さえきちんと使うことができれば、「口」なり「舌」なり「喉」などは、目的の音を出すために「勝手に」動くようになってくれます。

日頃から「歌を歌う」ということをやっている人は、「自分の耳」を使うのがとても上手です。

もちろん、中には「日頃あまり歌を歌わない」という人でも、「自分の耳」を使うのがうまい人もいます。

「日頃から歌を歌うかどうか」というのは決定打にはなりませんが、それでも、およその想像はついてしまいます。

発音美人になりたければ、「日頃から歌を歌う」などして、「自分の耳」を使う練習をたくさんすると良いですよ!

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