「英語を学ぶなら、発音もキレイにしましょう」のコーナーの時間です。
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発音美人になると、何しろ、人に褒められる機会が増えます。
人に褒められると、嬉しくなって、また練習しようと思います。
練習すればさらに発音がキレイになって、ますます褒められます。
という具合に、とても良い循環が出来上がるのです。
前回、発音美人になるためには、「自分で自分の発音をチェックできるようになる」ということが大切だと書きました。
そして、そのためには、「ゆっくり」と発音する必要があるのですが、その「ゆっくり」ということができない人がいます。
「ゆっくりにできない」というのは、一体どういうことでしょうか?
まず、ほとんどの人が、最初は「ゆっくりに発音する」ということができません。
本校に初めて来た人に発音指導をすると、ほぼ10人中10人に対し、「もっとゆっくり発音してください」と指摘しなくてはなりません。
お手本となるCD(ネイティブが朗読したもの)は、それなりのスピードで発音されています。
そのお手本の通りのスピードで読もうとしているのか、誰もが速いスピードで音読してしまうのです。
しかし、「正確さ」と「スピード」は、どんなことでもたいてい「反比例」しますね。
「正確さ」を優先したければ、「スピード」は落とさなくてはなりません。
そして、「もっとゆっくり」「もっとゆっくり」と何度も指摘していくと、たいていの人は、少しずつスピードを落として発音できるようになります。
しかし、中には、それでも「まだ速い」という人もいます。
そういう人は、元々の性格がとても「せっかち」なんですね。
本人に聞いても、「はい、自分でもせっかちだと思います」という返答があります。
そういう「せっかち」な人には、まずは「落ち着いて、ゆっくりに発音する」ということの大切さを理解してもらわなくてはなりません。
「ゆっくり」と発音することができなければ、「自分で自分の発音をチェックする」ということができません。
自分の発音がどんな風になっているのかを、自分自身で「聞く」ことができないのです。
当たり前ですが、「聞くことができない音を調整する」のは無理です。
「自分の発音を自分で聞く」
そのために、「せっかち」な自分の性格を受け止めた上で、「ゆっくりにしていく」という努力をしなくてはなりません。
このことは、非常に時間がかかるので、とても根気が要ります。
教師もまた、根気強く「ゆっくり、ゆっくり!」と言い続けなくてはなりません。
「ゆっくり」にするにもエネルギーがいるのですね。
自分で「せっかち」だと思う人は、是非意識してみてください。
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