今日から新しいシリーズを開始します。

その名も「英文法の話」です。

英語を学ぶ上で「文法」はとても役に立ちます。

絶対に必要、とまでは言いませんが、文法を学んだ方が、学習効率は遥かに良いでしょう。

文法を学ぶには文法書を読めば良いのですが、文法書には十分に書かれていないこともたくさんあります。

私(久末)も文法書を書きましたが、どうも、説明が難しいなと思うところが多々ありました。

そこで、このブログを使って、文法書には十分に書かれていない部分について、なるべく平易な表現で説明を試みようかと思いました。

うまくいくかわかりませんが、少しでも文法の理解の助けになれば幸いです。

 

 

<アメブロからの続きはここから>

 

まず最初は「現在形」というものについて説明します。

本校の生徒たちが書く英文を見てみると、「現在形」というものの理解がいまいちできていないことがあります。

ところが、そもそもどの文法書にも、「現在形」に関する十分な説明が書かれていないのも事実です。

「現在形」と聞くと、「現在」という言葉が含まれていますので、「今のことを表す」というように思ってしまうことでしょう。

基本的には、「現在形は、今のことを表す場合に使われる形である」と覚えておけば良いのですが、それだけでは誤解が生じてしまいます。

例えば、次の文は、どのように解釈すべきでしょうか?

 

I drink coffee.

 

これは、「私は今、コーヒーを飲んでいる。」という意味ではありません。

「今」という言葉は、「現在の時刻」という狭い意味での「今」として解釈されることもあれば、もっと広い意味で、「日常的な現在」という意味での「今」となることがあります。

上記の文における「drink」という言葉は、形の上では「現在形」ですが、それは「今、この瞬間」という意味での「今」ではなく、「普段の日常」のことを述べているのです。

つまり、「I drink coffee.」というのは、「私は(普段、日常的に)コーヒーを飲みます。」という意味になるのです。

言い換えるならば、「私は、コーヒーを飲む人です。」というように、自分がどのような人物であるのかを人に紹介するような表現なのです。

他の例も見てみましょう。

 

She eats fish.

 

この文での「eats」も現在形です。

しかし、これもまた、「現在の時刻」という狭い意味での「今」ではありません。

「彼女は日常的に魚を食べます。」ということを表しており、言い換えれば、「彼女は魚を食べる人なのです。」ということが言いたいことになります。

 

普通、「I drink coffee.」や「She eats fish.」のような文では、「現在の時刻」においては、その動作を行っていないと解釈されます。

誰かが「I drink coffee.」と言ったとしたら、おそらく、その発言をしている瞬間にはコーヒーを飲んでいません。

あるいは、誰かが「She eats fish.」と言ったならば、おそらく、その発言をしている瞬間に彼女が魚を食べているというわけでもないのです。

「現在形」という形は、「今、この瞬間」の話をしていない場合にも使われる、ということです。

「今、この瞬間の話をしていないのだとしたら、現在形が使われるのはおかしいのでは?」と思った人もいるかもしれませんね。

それが「現在形」を理解するのが難しいポイントです。

少し長くなったので、また次回に持ち越します。

どうぞお楽しみに!