<前回の続き>
(『誰でも「できる人」になれる!』シリーズの記事一覧はこちら。)
努力をしたことによって、「自分自身の成長」を実感できると、それがどんなことであっても嬉しいものです。
その反対に、いくら努力しても「自分自身の成長」を実感できなかったとしたら、努力を継続する意欲さえ失われてしまうことでしょう。
「努力」したことが「自分自身の成長」につながるためには、「客観性」が必要であり、「考える力」や「行動する力」が必要です。
何も考えず、主観的に「ただ、それをやる」という人は、「努力」が「自分自身の成長」につながらない可能性が大いにあります。
「どんどんできるようになっていく人」と「なかなかできるようにならない人」の違いは、「生まれ持った能力」ではありません。
努力をする際の、ほんの少しの「意識の持ち方」の違いです。
「意識の持ち方」はノウハウとしてまとめることができます。
つまり、そのノウハウさえ知ってしまえば、あとは練習あるのみ。
誰でも「できる人」になるチャンスは与えられているのです。
「できる人」になるために何をすべきか、どのようなことを意識すべきか、今回も一緒に考えてみましょう。
<アメブロからの続きはここから>
前回、何かを身につけるには「インプット」だけではダメで、「アウトプット」を実践しなくてはならない、と書きました。
どのようなことでも、「インプット」ができるようになるよりも、「アウトプット」ができるようになる方がレベルが高いと言えます。
だから、「インプット」を最終目標にしているうちは、「アウトプット」ができるようにはなりません。
逆に言えば、「アウトプット」を最終目標にすれば、その過程で必ず「インプット」も克服しなくてはならないということです。
さて、何かを身につけるのに「アウトプット」という行為を取り入れるのは良いとして、それをどのように実践していけば良いのでしょうか。
キーになるのは「アウトプット」と「インプット」の入れ替えです。
何かをアウトプットできるようになるためには、まず最初にインプットをする必要があります。
例えば、複雑な工程の作業があったとします。
何年もこの作業をやっている先輩のAさんは、とてもスムーズにこなし、間違いやミスも少なく、仕上がりもキレイです。
一方、この作業を今から覚えようとする新人のB君にとっては、とても先輩のようにやることはできません。
まず、B君がやらなくてはならないのは、「作業工程」を一通りインプットすることです。
全ての工程をいっぺんに覚えるのは難しいかもしれませんので、まずは全体を「1〜5」のパートに分けるとしましょう。
パート1の部分について、B君は、先輩のAさんがやるところをじっくり観察します。
あるいは、マニュアルがあるならば、マニュアルの中のパート1の部分を読みます。
ここで大事なのが、「インプットに時間をかけすぎてはいけない」ということです。
ざっとインプットしたら、すぐに自分で「アウトプット」をやってみるのです。
ところが、一度目のアウトプットで完璧にやれないこともあります。
B君が先輩のマネをして、あるいはマニュアルに書かれている通りにやってみて、それでも「失敗」してしまったとしましょう。
仮に「失敗」しても良いのです。
失敗した後で、自分が何をどう間違えたのかが分かっているならば「もう一度やってみる」ので良いでしょう。
ところが、何をどう間違えたのかが分からなかったならば、「もう一度やってみる」ではなく、「もう一度、お手本を見る」ということをすべきです。
先輩のAさんにもう一度やって見せてもらうか、あるいはマニュアルの同じところをもう一度読むか。
ただし、「インプット」に関しては、またしても時間をかけすぎてはいけません。
ここですぐにお手本から離れ、「自分でアウトプットしてみる」という行為に移れるかどうかによって、その人がそれを身につけるスピードが違ってきます。
「お手本を見る」という時間をたっぷりとっても、実際に「自分でやってみる」という時間が少なければ、できるようにはなっていきません。
なかなかできるようになっていかない人に共通していることの1つに、「お手本はよく見るが、自分でやってみる時間が少ない」ということが挙げられます。
つまり、インプットに時間をかけ、インプットはたくさんやるのだけれど、肝心の「アウトプット」にはなかなか移らないのです。
そういう人は、「失敗」をひどく恐れたり、嫌ったりする傾向があるようです。
十分にインプットをし、「一発で成功させたい」という思いが強いのでしょう。
ところが、そういう人ほど、なかなかできるようにはなりません。
お手本をよく見てインプットすることはとても大事ですが、そこで終わってはいけません。
インプットを終えたら、速やかにアウトプットに移る。
そして、アウトプットしたものを自分でよく観察し、失敗したらしたで、原因がなんなのかをよく考えてみる。
そうしたら、再びインプットに戻って、お手本をよく観察する。
お手本を観察したら、すぐにまたアウトプットに戻る。
このように「インプット」と「アウトプット」の間を「何往復もやる」のが、早くできるようになるコツです。
インプットのところにしがみつき、「自分だけの力でアウトプットする」ということになかなか移れない人は、いつまでもできるようにはなりません。
上の例で言えば、もしもB君が「すぐにアウトプットしてみる」というタイプの人ならば、どんどんできるようになっていくことでしょう。
ところが、一度アウトプットした時に「失敗」したところで、再び失敗するのを恐れてしまうと、再びアウトプットするまでに時間がかかってしまいます。
Aさんが何度もお手本を見せてもダメ、マニュアルを何度読んでもダメです。
お手本をインプットしたらなるべくすぐにアウトプットに移す、ということができなければ、B君はいつまでたっても「お手本通り」にはできるようにはならないのです。
そういう意味では、インプットからすぐにアウトプットに移るために必要なのは「勇気」、あるいは「自立心」と言えそうです。
「失敗」を受け入れる勇気。
「自分の力でやるぞ」という自立心。
そういう心構えを持つことが、「どんどんできるようになっていく人」には共通していることだと言えます。
さて、次回は、「インプット」と「アウトプット」の際に気をつけるべきもう1つのことについてご紹介します。
どうぞお楽しみに!
<続く>