(「残念な英語学習法」シリーズ過去記事はこちら)
効果的な英語学習法として、「音読」を取り入れている人は、昔に比べて増えてきたのではないでしょうか。
確かに、「音読」は言語習得の目的としては効果的だと思います。
しかし、「文字を見てただ声を出すだけ」というやり方をしているうちは、その効果を十分に得ることはないでしょう。
「音読」の効果を高めるにはどうすれば良いか。
<アメブロからの続きはここから>
前回と前々回で、音読をする前にやるべきことについて書きました。
1. お手本の音(CDなど)をよく聞く。
2. 発音記号を調べる。
3. 英文の意味を理解する。
これらは、音読をする前提としては最低限必要なことです。
しかし、これだけではありません。
さらに、以下のことも音読の効果を高めるためには必要です。
4. 英文の構造を文法的に理解する。
要するに「文法の理解」というものが大切だということです。
「文法」というのは一体なんでしょうか?
それは、「英文を作るための法則」のことです。
「英文」を作るためには、「単語」を並べる必要があります。
しかし、単語をデタラメに並べてはいけません。
単語を並べて文を作るには「単語の形」と「単語の並べ順」の2つのルールを守らなくてはなりません。
この「単語の形」と「単語の並べ順」に関するルールのことを、一般的に「文法」と呼ぶのです。
「文法」を理解するためには、「文型」と「品詞」を理解しなくてはなりません。
「文型」と「品詞」を理解した上で、1つ1つの「文法項目」を理解していくのです。
したがって、音読しようとしている英文について、「文型」と「品詞」と「文法項目」の3方面からの理解が必要なるのです。
例えば、次の英文について、「文型」と「品詞」と「文法項目」を全て説明することはできますか?
例: I needed that medicine more than anything else in the world.
「意味」を理解するのはもちろんのこと、この文の構造というものを理解していなければ、音読を続けていても効果は半減します。
この文には「11個」の単語がありますが、それぞれの単語の「品詞」を当てることはできますか?
あるいは、この文を「文の要素」に分解し、全体の「文型」を説明することができますか?
はたまた、この文の中に含まれる「文法項目」を1つずつ理解していますか?
このようなことをした上で「音読」をしていけば、「文法の理解」と「音」がつながっていきます。
「音」は「音」だけで学習するのではなく、「文を作る理屈」というものと一緒に学習していくことが大切です。
なぜなら、いつか「自分で文を作ろう」と思った時に必要なのは、「文法の理解」と「音」のつながりだからです。
「音だけ」で文を作ろうとするのは難しく、また「文法の理解」だけで文を作ろうとするのも難しいのです。
「文法の理解」と「音」をくっつけるような学習こそが、「英語が使えるようになる」までの道のりなのです。
さて、次回はここまでのまとめをしてみます。
どうぞお楽しみに!
<続く>
本校では、「音読」の指導を徹底して行っています。
ただ声を出すだけでなく、やるべきことを踏まえた上で、音読の効果を最大限に引き出せるようなコツをお教えしています。
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