英語の勉強をしていると、ちょこちょこ出てくるもの。

それでいて、いまいち、きちんと理解していないもの。

できれば避けて通りたいと思うもの。

「発音記号」というものは、多くの英語学習者にとっては「やっかいないもの」と言えるかもしれません。

しかし、「発音記号」には、多くのメリットがあるのです。

 

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「発音記号」というのは、いわば「音とスペルの橋渡し」と言えるものです。

「音」というのは、「目に見えない、空気の振動で伝わるもの」です。
一方、「スペル」というのは、「目に見える、平面上に書かれたもの」と言えます。

「音」と「スペル」を直接的につなげようとする目的で開発されたのが「フォニックス」というものです。

フォニックスは、「この音はこのスペルに対応しています」あるいは逆に「このスペルはこの音に対応しています」という具合に、「音とスペル」をダイレクトにつなげたものを一覧にしたものなのです。

フォニックスを覚えると、「スペル」を見れば「音」に変えることができるようになったり、逆に「音」を聞けば「スペル」が書けるようになったりします。

ところが、フォニックスにも限界があります。

スペルと音は、必ずしも「1対1」では対応していません。

「e」というスペルは、「イー」と発音さたり、「エ」と発音されたり、あるいは短く「イ」と発音されたりします。

「th」というスペルは、「ス」のように発音されることもありますが、「ズ」のように発音されることもあるのです。

また、「ク」という音に当たるスペルは、「k」である時もあれば、「c」である時もあれば、「ck」や「ch」の時もあります。

このように、「音とスペル」は必ずしも1対1で対応していないので、両者をダイレクトにつなげようとするフォニックスではどうしても十分に説明できないことが出てきてしまいます。

そこで「発音記号」というものが役に立つわけです。

「発音記号」は、上述したように「音」と「スペル」の間に入って、その「橋渡し」の役割をするものです。

まず、ほぼ全ての発音記号は、「音」と1対1で対応しています。

つまり、「この音は、必ずこの発音記号になる」あるいは「この発音記号は、必ずこの音になる」という関係が成立しているわけです。

「発音記号と音」の関係を理解し、頭の中でつなげてしまえば、もはや恐れるものはありません。

そして、「発音記号と音」が1対1でつながったならば、今度は「発音記号とスペル」を対応させていけばよいのです。

「発音記号」と「スペル」は、どちらも「目に見える、平面に書かれたもの」ですから、1対1で対応していなくても、「この発音記号の時には、スペルではこれとこれとこれになる」といったことを「目で見て」確認していくことができます。

「目で見て」確認することができるというのは、「発音」という目に見えないものを扱う上ではとても重要なこととなります。

発音記号を使わないでこれをやろうとすると、「目に見えない音」と「目に見えるスペル」を付け合わせようとすることになり、しかも両者が1対1で対応していないものですから、本当に「ややこしい」ことになってしまうのです。

「発音記号」があるおかげで、「目に見えない音」と「目に見えるスペル」の間のつながりがとても分かりやすくなるわけです。

 

発音記号を身につけ、音とのつながりを理解し、スペルとのつながりを覚えてしまうと、次のようなことができるようになります。

1. 初めて聞く単語でも、音を聞くだけでスペルの違いが分かるようになる。
2. 始めて見る単語でも、スペルを見るだけで正しい発音があてられるようになる。
3. 発音記号を覚える前よりも発音が上達し、相手に伝わりやすくなる。
4. 辞書や単語の本に書かれている「発音記号」を見て、自力で正しい音が出せるようになる。
5. 似た音の単語であっても、スペルの違いが分かるようになる。

他にもあるでしょうが、英語学習者である以上、発音記号を身につけることのメリットはたくさんあると言えます。

逆に、発音記号を身につけようとせずに英語を学習していくと、いつまでも「音」に対して自信がもてないままとなってしまうことでしょう。

そして、「音に自信がもてない」という状況のままでは、真に英語を身につけていくことはできません。

 

では、どうやれば発音記号というものを身につけていくことができるでしょうか?

次回は、そのあたりについて少し書こうと思います。

どうぞお楽しみに!

 


 

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