英語を学習するには、「暗唱」という方法が絶対に有効です!ということを主張するこのテーマ。

ハッキリ言って、このことこそ、デュープラー英語学院の目指す英語指導の一番の「核」となるものです。

もちろん、英語の学習には「文法」や「単語」も必要です。

また、「会話」というスタイルも、どこかでやる必要はあるでしょう。

それでも、そのどれと比較しても、やっぱり「暗唱」が一番、学習効果として期待できるのです!

「暗唱」だけでなく、その1つ前の段階の「音読」ももちろん重要です。

音読や暗唱の「学習効果」について、前回までは「いつでも英語の波に乗れる」ということを書きました。(お忘れの方はこちらからどうぞ。)

今回は、音読や暗唱に関する「別の学習効果」についてご紹介します。

それは、「インプット能力が高まる」ということです。

まず「音読」や「暗唱」というものは、自分の口から「音を出す」という行為なので、これは「アウトプットの行為」と言えます。

「アウトプット」の行為である音読や暗唱を繰り返していくと、「インプットの能力が高まる」ということなのです。

「ん? どうして?」

「インプットの訓練」をして「インプットの能力」が高まる、というのなら理解できる、という人も多いことでしょう。

しかし、違います。

「アウトプットの訓練」をすることで、「インプットの能力」が高まるのです。

これがどういうことか、少し、説明します。

英語の発音に限らず、どのようなことであっても、「インプット」と「アウトプット」では「アウトプット」の方が難しく、ハイレベルなことであると言えます。

例えば、「本を読む」というのは「インプット」と言えますが、「本を書く」となると、これは「アウトプット」と言えますね。

「本を読む(インプット)」と「本を書く(アウトプット)」を比べて、どちらの方が難しく、ハイレベルなことと言えるでしょうか?

当然のことながら、「本を書く(アウトプット)」の方が、遙かに難しく、ハイレベルなことと誰もが思うことでしょう。

他にも、「歌を聴く(インプット)」と「歌を歌う(アウトプット)」では、やはり後者の方が難しく、ハイレベルなことと言えるはずです。

このように、「インプット」と「アウトプット」を比べてみると、どのようなことであっても、必ず「アウトプット」の方が難しく、ハイレベルなことと言えるのです。

だから、「インプットすることはできるけど、アウトプットすることはできない」ということがあり得ます。

「本を読むことはできるけれど、本を書くことはできない。」

「歌を聴くことはできるけれど、歌を歌うことはできない。」

このように、インプットができるからと言って、それが即座に「アウトプットできる」ということにはなりません。

ところが、その逆ならばどうでしょう?

「アウトプットすることができる」というのならば、それに対応する「インプット」に関しても当然ながら簡単にできるはずです。

「本を書く」ということができる人ならば、「本を読む」ということは簡単にできるはずなのです。

他にも、例えば「漢字を読む」のと「漢字を書く」のとで比べることもできます。

「読むことができる漢字でも、いざ、書こうと思ったら書けない」という文字は誰にでもあるものです。

しかし、「自分で書くことができる漢字を読むことができない」ということは普通はあり得ません。

自分で「薔薇」と書ける人ならば、「薔薇」の「薇」の1文字だけを見ても、「ああ、これは薔薇の”ラ”だよ」と読めるはずです。

つまり、「読む(インプット)」よりも「書く(アウトプット)」の方が難しく、ハイレベルなのですから、そのハイレベルの「書く」ができてしまえば、対応するインプットの「読む」はカンタンにできてしまう、ということなのです。

これが「読む(インプット)」しかできない人の場合、とっさに「薔薇」の「薇」の1文字だけを見せられて読むことができるでしょうか?

「書く(アウトプット)」ができるからこそ、簡単に「読む(インプット)」ができるのです。

このことを、英語の「音読」と「暗唱」に照らし合わせてみましょう。

日頃から、音読や暗唱をするということは、「アウトプット」をひたすら訓練していくということになります。

英語をアウトプットする訓練を繰り返していくと、いざ英語の音が耳に入ってきた時(インプットした時)に、「薔薇」という字の「薇」の1文字を見ただけですぐに認識できたのと同じように、すぐに「英語として聞く」ことができます。

本校に訪れる生徒の中には、ほとんど英語力がゼロの人もいます。

そういう人が、「音読」や「暗唱」をしていくと、不思議な現象が起こります。

例えば、4ページの物語のテキストを使って、毎日、ネイティブが朗読したCDを聞いてくるとします。これは「インプット」と言えます。

これだけでは英語ができるようにはなりません。

よりハイレベルの「アウトプット」、つまり「声に出して英語を読む」ということが必要となります。

とは言え、まったくゼロの人の場合、4ページもの分量を教室で読むのは大変です。

最初の授業では、4ページを一気にやらず、最初の1ページ目の、それも最初の数行だけで終わってしまいます。

そういうところから始めて、少しずつ、自分で英語を声に出せるように練習していき、しまいには4ページの最後まで音読を一度終えます。

その後、最初の1ページ目に戻って、今度は、日本語の意味を理解した後で、最初の数行だけ「音読」の練習をします。

音読の練習も、人によってペースは違いますから、その人ができるペースでじっくりと進めていきます。

そうして、練習を繰り返すうちに、その最初の数行だけは、上手に英語の音を出せるようになっていきます。

そして、「口が軽い」と自分で感じたところで、文字を見ないで「暗唱」をやってみます。

そうすると、最初の数行が、スラスラと、文字も見ないで言える(アウトプットできる)ようになるのです。

これでその数行に関しては「暗唱」まで完成しました。

さて、ここで、もう一度、全4ページ分のCDを「文字を見ずに」聞いてみたとします。

すると、その人は、暗唱まで終えた最初の数行に関しては、「ハッキリと文字が