日本人が英単語を覚えようとする時、当然、「日本語」に置き換えて覚えることでしょう。

しかし、単に「日本語」に置き換えてしまうと、その英単語の「本来の意味」が失われてしまうことがあります。

英単語の「本来の意味」がよく見えるような日本語に訳しておくと、実際に英語で文を作ろうとする時にとても役に立ちます。

さて、今日は「figure out」という表現について考えてみましょう。

辞書で「figure out」を調べてみると「理解する」とあります。

「理解する」の他に、「計算する」や「解決する」なども載っています。

しかし、これをこのまま覚えてしまうと、次のような英文を解釈する際に困ります。

I couldn’t figure out what to say about it.

この「figure out」は「理解する」でもなければ、「計算する」でも「解決する」でもありません。

では、どうすれば良いのでしょうか?

 

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「figure」という言葉は、「線を描いて境界をはっきりさせる」というのが本来の意味です。

なので、「figure」が名詞として機能する場合は「人の姿」や「形」といった意味を持ちます。

さらに「figure」には「数字」や「計算」といった意味もありますが、これも結局は「曖昧なものに境界線を引いてはっきりさせる」という意味を根底に含んでいます。

「figure」が「動詞」として機能する場合、前提として「曖昧なものがある」ということが言えます。

「曖昧なもの」には境界線(輪郭)が引かれていませんが、そうしたものについて「線を引いてはっきりさせる」というのが「figure」の意味なのです。

 

「figure out」は「figure」に「out」がついた表現ですが、これは要するに「曖昧なものに境界線を引いてはっきりした形にし、それを外に出す」という意味です。

この意味が、ひいては「理解する」や「計算する」や「解決する」という日本語の表現になったのです。

では、冒頭で述べた「I couldn’t figure out what to say about it.」の「figure out」はどのように日本語にすれば良いでしょうか?

「figure out」は、ここでは「(考えなどを)まとめる」という日本語にすれば、「figure」の本来の意味を失わずに的確な意味として解釈することができます。

 

 

◎まとめ

「figure out」は「理解する」や「計算する」や「解決する」という日本語に置き換えるのではなく、「曖昧なものに境界線を引いて1つの形にし、それを外に出すというイメージで解釈すると良いでしょう。このイメージに合うような日本語訳をその都度考えることがとても大切です。辞書には載っていませんが、「まとめる」や「まとめあげる」や「うまく整理する」などの日本語が適切な解釈となることもあります。