まず、「関係代名詞」とはどのようなものなのか、おさらいしましょう。

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1. 関係代名詞には、関係代名詞その後ろに続いている部分を「1つのかたまり」にする働きがある。このかたまり全体のことを「関係節」と呼ぶ。

2.「関係節」の中には、必ず「主語+述語動詞」となっている部分が含まれている。

3.「関係節」は、「関係代名詞の前に置かれた名詞を修飾する」という働きをする。この場合、修飾される名詞のことを「先行詞」と呼ぶ。

4.「関係代名詞そのもの」は、基本的には「日本語には訳されない」。————————————

以上の4つは「英文が出来ている状態」から、それを「日本語に訳す」という前提で考えるべきポイントです。

今度は、逆に「英文を作る」ということをやりたいのですが、いきなりゼロから英文を作るのは難しいので、まずは「関係代名詞を選ぶ」というところだけに絞ってやってみましょう。

以下の英文、およびそれに対応している日本語の文を見てください。

1.  We  need  an  actor    (    )   can  play  the  piano.
→ 私達はピアノを弾くことができる役者を必要としている。

2.  We  need  an  actor    (    )   eyes  are  brown.
→ 私達は目が茶色である役者を必要としている。

3.  We  need  an  actor    (    )   everybody  can  recognize  immediately.
→ 私達は誰もがすぐに認識することができる役者を必要としている。

上記の「カッコ」の中に、1つずつ「関係代名詞」が入ります。

いずれの文も、「オレンジ色」の部分が「関係節」となっており、その部分全体が「actor」という名詞を修飾しています。

関係代名詞そのものの部分(つまりカッコの中)は、日本語には訳されていません。

ここで、カッコの中にどの関係代名詞を入れるかを考えなくてはなりません。

改めて、「関係代名詞」の種類を見てみましょう。

1. who
2. whose
3. whom
4. which
5. that

関係代名詞は、基本的には上記の5つです。

この5つは、「先行詞が人間であるかどうか」という点と、「関係代名詞が関係節の中でどんな格の働きをしているか」という点によって、以下の表のように分類されます。

関係節内での働き=「主格」 関係節内での働き=「所有格」「独立所有格」 関係節内での働き=「目的格」
先行詞=「人」 who whose whom
先行詞=「人以外」 which (whose)
(of which)
which
先行詞=「人・モノの区別なし、あるいは文脈上特定されている語」 that that

これを見ながら、次回、上記の3つの英文それぞれのカッコに入れるべき関係代名詞について説明していきますね。

どうぞお楽しみに!