<前回の続き>

(「心の健康を損なわないために」の記事一覧はこちら。)

心の健康を損なう原因として、「苦手な人」と付き合っていかなくてはならない、というストレスが挙げられます。

人間、誰にでも「苦手だな」と思ってしまう人はいるのではないでしょうか。

しかも、その苦手な人が、自分よりも立場が上で、さらに、しょっちゅう顔を合わせなくてはならないような人だったりすると、ストレスはたまる一方。

「苦手だな」と思うのには色々なパターンがあると思います。

■反応がうすく、何を考えているのか分からない。
細かいところまで、こちらの仕事ぶりをチェックしてくる。
感情の起伏が激しく、機嫌が悪いとこちらにまでとばっちりが来る。
いつも不真面目でおちゃらけていたり、要らないジョークを飛ばしてくる。

他にもまだまだあることでしょう。

苦手な人のことを「苦手だなぁ」と思っている時というのは、たいていその人を「マイナス」に見ている時です。

マイナスに見ているから、そのことが自分にとって「害」があると思ってしまう。

だから、その人がそばにいたり、その人と会話したり、あるいはその人のことを考えるだけでストレスになってしまうのです。

しかし、どんな人間にも、悪い面と同じように良い面があります。

いや、「悪い面」と思っている部分も、見方によっては「良い面」になり得る、と言うべきでしょうか。

例えば、「細かいところまで、こちらの仕事ぶりをチェックしてくる」という人の場合。

「細かくチェックする」というのは、どんなことであっても、それなりの時間と労力が必要となります。

その人は自分の仕事ぶりに対して細かくチェックしてくるわけですから、時間と労力を自分のために使ってくれている、とも考えられます。

そして、そういう人は、たいてい「より良い仕事をしたい(してほしい)」と強く願っています。

仮に普通の人がしないくらいの細かさでチェックしてくるならば、それだけ「仕事の完成度」というものへのこだわりが強いということです。

もしも自分がそのこだわりに応えようと努力し、少しずつチェックされる頻度や程度が下がっていったとしたならば、それは自分自身のレベルアップにつながります。

「自分のことをうるさくチェックしてきやがって、むかつく!」というように相手の悪い面だけを捉えていては、自分のストレスは減りません。

そこで!

相手の「悪い面」だけを見るのではなく、「悪い面」をプラスに捉え、それを「尊敬」に変えてみせるのです。

相手のことをマイナスにみているうちは、自分の相手への言葉、あるいは態度、あるいは行動など、無意識に「否定の感情」が出てしまっているかもしれません。

そして、自分の感情は、相手もうすうす感づきます。

しかし、相手の悪い面を別の角度から捉えてみて、それを「尊敬」というものに変えることができれば相手への言葉、態度、行動などにも変化が現れます。

「尊敬」の念をもって接すれば、自然とそのことは相手にも伝わります。

するとどうでしょうか?

今まで厳しくチェックしてきた人が、少し、優しくなるかもしれません。

そうなれば、こちらへのストレスもグッと減ることでしょう。

また、相手だけでなく、自分も細かなチェックを真摯(しんし)に受け止めることができるようになり、「より良い仕事をしよう」という意欲もわいてくるかもしれません。

相手の「悪い面」をそのまま「ストレス」として受け止めるのではなく、相手の「悪い面」を「良い面」に捉え直し、さらにそれを「尊敬」の念に変えてみせる。

苦手な人と付き合っていくには、まず自分の方から「尊敬」できる部分を一生懸命探すと良いです。

苦手な人の中に「尊敬」できる部分を見つけられないのだとしたら、それは相手の問題ではなく、自分自身の問題かもしれません。

ストレスによって心の健康を損なわないためにも、「苦手な人」に対して、尊敬できる部分を探す練習をしてみましょう。


<続く>

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