さて、英文法の話。
前回に引き続き、「be動詞」について色々と見ていこうと思います。
<アメブロからの続きはここから>
「be動詞」は、基本的に「存在」の意味、そして「なんらかの状態」の意味の2つの意味を持っています。
be動詞が「存在」の意味を表す場合、日本語では「ある(有る・在る)」や「いる(居る)」と表現されます。
また、be動詞が「なんらかの状態」を表す場合、日本語では「〜である」のように表現されます。この場合、「〜」に当たる言葉として、be動詞の後ろには、「補語」として「名詞」や「形容詞」が置かれます。
例1: My father is there.「私の父はそこにいる。」
(「存在」の意。)
例2: My father is an English teacher.「私の父は英語教師である。」
(「なんらかの状態」の意。補語には「名詞(an English teacher)」が置かれている。)
例3: My father is angry with me.「私の父は私に腹を立てている。」
(「なんらかの状態」の意。補語には「形容詞(angry)」が置かれている。この場合、be動詞自体は日本語に訳されにくい。)
be動詞が「なんらかの状態」を表しながら、文の「述語動詞」となっている場合、「主語」と「補語」の間に「イコールの関係」が成り立ちます。
上記の例2では、「My father = an English teacher」というイコールの図式が成り立ち、同様に例3では、「My father = angry」というイコールの図式が成り立ちます。
つまり、be動詞が「なんらかの状態」を表すということは、すなわち「主語と補語がイコールの関係である」という意味になるということです。
さて、このように「2つの意味」を持つbe動詞ですが、これが「原形」になる場合には、日本語での表現が異なります。
まず、be動詞が「存在」を表す場合に、そのbe動詞が「原形」となっている場合について見てみましょう。
「原形」というのは、それ自体は「時制」を表しません。
しかし、意味としては「未来志向である」ということを以前お伝えしました。
動詞の「原形」が使われるのは、主に以下の場合です。
(a) 文頭に置かれ、「命令文」をつくる。
(b) 「助動詞」の後ろに置かれ、助動詞と共に「述部(v)」となる。
(c) 「to」の後ろに置かれ、「to不定詞」として機能する。
(d) 「知覚動詞(seeなど)」や「使役動詞(makeなど)」の目的格補語となる。
(e) 「仮定法現在」の用法として、従位節の中で「述語動詞(v)」となる。
be動詞が「存在」を表す場合について考えてみると、一番よく使われるのが上記の(b)と(c)のように思います。
まず、(b)から見てみましょう。
「助動詞」のうしろにbe動詞の原形である「be」が置かれたとします。
しかも、その「be」が「存在」の意味を表しているとしましょう。
「My father will be there next week.」
この文を日本語にするならば、「私の父は、来週そこに行くだろう。」とするのが自然です。
あるいは、この文の中の「there(そこに)」を「here(ここに)」に変えた場合は、「will be」の部分は「来るだろう」とすると自然になります。
つまり、be動詞が「存在」を表しつつも、それが「未来」のことを表すような時には、「未来の時点で、〜に存在しているだろう」ということになり、それが引いては「移動」を表すことになるのです。
「移動」を表すのですから、「いる」や「ある」と言った日本語にするよりも、「行く」や「来る」と言った日本語にした方が自然となるのです。
「I will be back.」という文も「私は戻って来ます。」というように訳すと自然になります。
同様に、「to不定詞」の場合も、be動詞の日本語訳を「行く」や「来る」とすると自然なことがあります。
「I want you to be here at nine.」
これを日本語に訳すと、「私は、あなたに9時にここに来てほしい。」となります。
もちろん、「来てほしい」ではなく「いてほしい」と表現(あるいは解釈)しても良いですが、多くの場合は「来てほしい」の意味となるのが普通です。
このように、「be動詞」が「存在」を表しながら、「原形」として使われる場合には、「移動」の意味の「行く」や「来る」という日本語として解釈すると自然なことが多いのです。
次回、「be動詞」が「なんらかの状態」を表しながら、「原形」として使われる場合について見てみましょう。
どうぞお楽しみに!
<続く>
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