英語を学習していると、当然のように「修飾する」という言葉が出てきます。

中学1年生、あるいは2年生ぐらいではまだ出てこないかもしれませんが、いつの間にか「修飾する」という言葉が当たり前のように使われています。

しかし、「修飾する」というのは、どういう意味なのでしょうか?

「修飾する」という言葉は、言葉Aが、言葉Bを修飾している」というように使われます。

例えば、「小さい犬」という表現があったとします。

この時、「小さい」という言葉が、「犬」という言葉を修飾している、と言えます。

「小さい」は「修飾する方の言葉」であり、「犬」は「修飾される方の言葉」ということになります。

「小さい」という言葉は、「犬」という言葉に対して、その「意味の範囲を狭くする」ような働きをしています。

例えば、「私はが欲しい。」という文と、「私は小さいが欲しい。」という文を見比べてみましょう。

「小さい」という言葉が入っていない方の文では、「私は犬が欲しい。」と言っているだけですから、「犬ならどんな犬でも構わない」ということになりますね。

しかし、「小さい」という言葉が入ると、「私は小さい犬が欲しい。」ということで「犬なら何でも良い」というわけにはいかなくなり、「小さい犬でなければダメだ」ということになります。

「犬」というのは、世界にたくさんいますが、その中でも「小さい」という言葉によって、「犬の範囲」が狭くなっているわけです。

つまり、「小さい犬」という場合の「小さい」という言葉は、「犬」という言葉の「意味の範囲を狭くしている」と言えるのです。

 

他の例で考えてみましょう。

誰かに「ここにあなたの名前を書きなさい。」と言ったとします。

この「書きなさい」の前に、「丁寧に」という言葉をつけたとしましょう。

すると、「ここにあなたの名前を丁寧に書きなさい。」という文に変わります。

この時、「丁寧に」という言葉がなければ、どんな書き方でも良いということになります。

しかし、「丁寧に」という言葉がつくと、「書くは書くでも、いい加減に書いてはいけません、丁寧に書きなさい」という意味に変わります。

つまり、「丁寧に」という言葉は、「書く」という言葉の意味の範囲を狭くしている、と言えるわけです。

 

このように「言葉の意味の範囲を狭くする」ような働きをすることを「修飾する」と言います。

「小さい」という言葉が、「犬」という言葉を修飾している
「小さい」という言葉が、「犬」という言葉の意味の範囲を狭くしている

「丁寧に」という言葉が、「書く」という言葉を修飾している
「丁寧に」という言葉が、「書く」という言葉の意味の範囲を狭くしている

 

なお、日本語の場合は、「修飾する方の言葉」は、常に「修飾される方の言葉」よりも「前」に置かれます。

しかし、英語では、「修飾する方の言葉」が、必ずしも「修飾される方の言葉」よりも「前」に置かれるとは限りません

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