昨夜(8月31日)は、弟ライアンの結婚式でした。
ライアンは、私が留学した時のホストファミリーの一人息子。
当時、私(久末)は16歳、ライアンは11歳でした。
まだ身体も小さい、やんちゃな男の子。
兄弟のいない彼にとって、私は突然現れた大きなお兄ちゃんのような存在だったのでしょう。
英語がうまく話せない私の後にくっついてきて、私が何をやるにもそばを離れようとせず、よく一緒に遊んだりしたものです。
同時に、私にとって、彼は良き英語教師でもありました。
もちろん、子どもだった彼は、私のおかしな英語を聞いて「なんだそれ~」と言っておどけて指摘をしてくれたりして、純粋にそれを楽しんでいるようでしたが。
私とライアンは、学校以外の時間はたいていいつも一緒でした。
時には、多感だった当時の私は彼を疎ましく思って邪険に扱ってしまったこともありました。
でも、どんなに邪険に扱っても、それでも彼は私を慕ってくれました。
どんなにケンカしても、必ず次の日には笑ってあいさつしてくれたのです。
そういう彼の存在が、異国での生活に苦しむ私を何度救ってくれたことか。
20年以上経った今、改めて、ライアンは私にとって大切な存在だったんだなと実感しています。
昨夜の結婚式は盛大で(詳細はまた別の記事で書きます)、夜中まで大騒ぎのパーティーだったですが、私達はひと足先に会場を後にしなくてはなりませんでした。
帰り際、最後にライアンと新婦に別れのあいさつをしました。
多分、これでもうしばらくは会えないことでしょう。
私は、ライアンの結婚式で泣いたりなんかするわけない、大丈夫、と思っていました。
ところが、最後に、今や立派な青年へと成長したライアンと固く抱き合った時、急に、あの頃の思い出が蘇ってきて、込み上げてきました。
いったん涙が出てくると、もう止まらず、私はひたすらライアンと抱き合ったり、握手したりするしかできませんでした。
ああ、本当に、本当におめでとう!
奥さんはとても可愛らしい人で、二人は本当に美しいカップルでした。
二人でいつまでも幸せでいて欲しいと、心から願っています。
(続く)