日本語では「カタカナ」で表示されながら、そのままでは「英単語」として認識されない言葉があります。

それをご紹介していくシリーズです。
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333:「グリル」

「グリル」というのは元々「焼き網」という意味の言葉ですが、そこから「網焼きの料理」という意味にもなり、さらには、「焼き網の調理器」という意味でも使われ、しまいには「洋風の料理屋」という意味でも使われるようになっています。

いずれにしても、日本人が発音するカタカナの「グリル」という音は、英語としては少々通じにくい可能性があります。

さあ、今日も一緒に勉強しましょう!

 

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「グリル」というのは、英語では「grill」というスペルで書かれます。

「grill」の発音記号は[gríl]です。

これを敢えてカタカナで表記するとしたなら「グリル」という感じになるのでしょうが、それだと日本語のカタカナ発音のままですね。

日本語のカタカナ発音での「グリル」は、最初の「グ」が高く発音され、続く「リル」は低く発音されるのが一般的でしょう。

しかし英語の発音では、発音記号にあるように「i」の文字の部分にアクセントが置かれていますので、ここをグッと強く、高く発音することになります。

そうすると、最初の「グ」に当たる「g」の文字のところはどうなるのでしょうか。

実は、最初の「g」のところは「子音」でありながら、少々「声」を出して発音される「有声音」です。

有声音なので、「音の高低」をつけることができるのですが、「g」の次の「ri」の部分にアクセントが置かれることから、最初の「g」の部分は「低く」発音されるのです。

つまり、「グリ」という音ではあっても、「グ」を高く言うのが日本語で、「リ」を高く言うのが英語だ、ということになります。

さらに「リ」の部分は「R」の発音ですから、日本語のように舌先を上あごにつけて「リ」と発音するのではなく、舌先はどこにも触れないように気をつけながら、「舌の両サイド」を使って「リ」と発音するようにしましょう。

そして最後の「ll」の文字のところは、カタカナで「ル」と発音するのではありません。日本語で「ル」と発音しようとする際に舌先が上あごに触れると思いますが、そこに舌先をつけっぱなしにしたままで、喉から「ウゥ」といううなり声を出せば[l]の発音の完成です。

ただし、「ri」の部分には「R」のこもった音が入るのに対し、最後の「ll」の部分にはこもった音が入らない、という点に注意が必要です。最後の「ll」は、日本語でただ「ウ」と言えば良いのでははなく、舌先をつけっぱなしにしておくということも重要です。

是非覚えておいてくださいね。
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さあ、いかがでしたか?
またランダムでお届けしますので、次回をどうぞお楽しみに!

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