<前回の続き>

(「子供向けの英語教育について」の過去記事一覧はこちら。)

 

私(久末)が最初に英語を教えるという仕事をしたのは、今からもう23年も前のことでした。

当時、大学1年生だった私は、アルバイト講師として「小学4年生」から「高校3年生」までの学生達に英語を教え始めました。

2001年に独立して「社会人」に対象を切り替えてから、また去年、新たに「小学4年生〜高校生」までを指導し始めました。

時代が変わっても、子供はいつも純粋で、するどいまなざしで教師を観察するものなんだなぁと感じます。

そんな中、今では「小学生のうちに英検を受験させたい」と思う保護者の方がたくさんいらっしゃいます。

今日は、小学生の「英検受験」の是非について考えみたいと思います。

 

<アメブロからの続きはここから>

 

「英検」というのは、英語学習者が自分の「習得度」を確認したり、あるいは「学習意欲」を高めたりするような目的では、とても良い試験だと思います。

「5級」は、およそ「公立中学校の1年生終了」のレベル。

「4級」は、およそ「公立中学校の2年生終了」のレベル。

「3級」は、およそ「公立中学校の3年生終了」のレベル。

「準2級」の基準は難しいのですが、「2級」は一般的に「高校3年生終了」のレベルと言われています。

「準1級」は、私から見ても難しいです。

小学生が目指すことができるとしたならば、まずは「5級」と言えますが、しかし、「5級」を受験するメリットは、私はあまりないと考えています。

「4級」になると、「中2」の範囲は入ってきますので、「未来の表現」や「to不定詞」や「比較」なども入ってきます。

単語は、「5級」ならば、英語があまり得意でない大人ならたいてい知っているものばかりですから、マークシートの英検ならば、勘で当たってしまうこともあり得ます。

これが「4級」となると、それなりに英文というものを理解していないと難しいように思います。

しかし、「理解」していないとしても、「問題のパターン」をすっかり「記憶」するくらいに繰り返し問題集を解いていけば、「理解なし」でも4級に合格できてしまう可能性もあります。

同様に「3級」や「準2級」も、ゴリゴリの「記憶力」で合格できてしまうかもしれません。

小学生くらいの子供は、「覚える」ということの楽しみや喜びを一度味わってしまうと、「考える」よりも「覚える」ことの方が好きになることがあります。

そうした子供に、「覚える(=記憶する)」という方式だけで英検に合格させてしまうと、それは「考える力」の育成を阻んでしまうのではないかと心配になります。

もちろん、「英単語を覚える」というのは「記憶」するしかないわけですが、それでも、「英文の作り方」というものは、「理解」した上で「覚える」のが筋です。

英検4級だろうと3級だろうと、英文を作る「理屈」というものが理解できるようであれば、どんどん英検を受験しても良いと思います。

しかし、「理解」よりも「記憶」することを助長するようならば、英検を受験させるのはやめておいた方が無難です。

以上は、あくまでも私個人の考えです。

世の中にはたくさんの考え方があろうかと思いますので、是非、参考程度に留めて頂ければ幸いです。

 

 

<続く>

 

 


 

本校では、小学生でも英語のしくみを「理解」しながら学習を進めるようなレッスンを行っております。その上で、英検対策も行っております。

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