<前回からのさらに続き>

お風呂場まわりに関する日本とアメリカの違いについてご紹介してきました。

日本の「お風呂場・トイレ」とアメリカの「bathroom」。

だいぶ違いますが、もう1つ、日常での使い方で大きな相違点があります。

それは「ドア」です。

日本では、「トイレのドア」は、当然ながら常に閉まっていますね。

ところが、アメリカの「bathroom のドア」は、人が入っていない時には開いたままになっています。

トイレを使った後で「bathroom」から出るときは、ドアをきちんと閉めないというルールがあります。

そうすることによって、人が見たときに、「ドアが開いていれば誰も使っていない」「ドアが閉まっていれば誰かが使っている」というように判断できるのです。

日本では、トイレのドアを閉めないと、「行儀が悪い」とか「だらしがない」ということになってしまい、「閉めなさい!」と叱られてしまいますね。

アメリカの家庭でトイレを借りるような場合には、使った後でドアをぴったり閉めないように気をつけましょう。

さて、「bathroom」という言葉ですが、これまでご紹介したように、たいていは「家庭」で使われます。

家の外で「トイレ」と言いたい場合には「rest room」や「lavatory」や「ladies’ room」などと表現されます。

家の中だからこそ、「お風呂とトイレ」が一体となっているので、単に「トイレ」の機能しかないものは「bathroom」とは言わない、という理屈です。

これは、日本人向けの英語教材や辞書などがよく書いている説明です。

ところが、「トイレの意では、家の中ではbathroomを使い、家の外ではbathroomは使わない」というこの説明は正しくありません。

「bathroom」という言葉が「トイレ」の意味で使われるのは、家の中だけではありません。

家の外でも「bathroom」は頻繁に「トイレ」の意味で解釈されます。

特に顕著なのは「学校」です。

アメリカの「学校」にあるトイレは、「bathroom」と表現されるのが普通です。

しかし、学校のトイレには「お風呂」はついていません。

お風呂がついていないにも関わらず、学校ではトイレのことを「bathroom」と表現するのです。

それはどうしてでしょうか?

これは私の知人に教わった見解なのですが、幼稚園児が小学校に上がる頃のことが関係しているのではないかと想像できます。

まず、幼稚園の子どもにとって、「トイレ」を表す言葉は、最初に家庭で「bathroom」であると教わります

そういう子ども達が小学校に上がったとき、「トイレ」の意味となる言葉を別の単語(例えば「rest room」など)に変えてしまうよりは、そのまま家庭で使われるのと同じ「bathroom」の方が都合が良いのではないか、ということです。

つまり、幼稚園や学校も、子どもにとっては「家庭の延長」として捉えることができるため、その後も、中学校や高校でも「bathroom」という言葉で表現される、という見解です。

私も同じように思いますが、これに加えて、もう1つ別の見解が私にはあります。

そもそも、「bathroom」に限らず、「rest room」も「ladies’ room」も、「婉曲(遠回し)な表現」です。

「toilet」は露骨に「便座」や「便器」そのものを表しますし、「lavatory」はとても固い表現です。

「rest room」は、ショッピングセンター、映画館、劇場、レストランなどの表示として使われますが、そこにはどこか「お客様へのサービス」のような雰囲気が感じられます。

「rest」という言葉はもともと「休憩」「休息」の意を表すので、「rest」という響きがどこか「お客様のため」というように(私には)感じられます。

しかし「学校」は教育の場であり、「お客様へのサービス」を提供する場というイメージからは遠いように思われます。

そこで、学校であっても、ほどほどに遠回しでありながら「誰もが必ず知っている言葉」として「bathroom」がトイレの意味で使われるのだろうと思います。

また、私の印象では、「rest room」は少しかしこまった言い方で、「bathroom」はかなりくだけた言い方に聞こえます。

このことから、例えばガソリンスタンドやコンビニでトイレを借りるような場合でも、「Can I use the bathroom?」と言って通じますし、それを聞いて誰も違和感を覚えることはないでしょう。

つまり、「家の中ではbathroomと表現される」というのは当たり前ですが、「家の外ではbathroomとは表現されない」という説明は正しくありません。

家の外であっても、くだけた表現としては「bathroom」が使われるのが一般的です。

さて、「お風呂場まわり」に関しての記事、お楽しみ頂けましたでしょうか。
「bathroom」についてはこれでとりあえず終了です。

また次回の記事をお楽しみに!

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