英語を身につけるには「音を聞く」と「音を出す」という両方が必要となります。

「音を聞く」という場合、ネイティブの音を使った音声テキスト(CDなど)を使えば、何度でも、繰り返し、大量に実践することが可能です。

一方、「音を出す」というのは、「音読」や「暗唱」という形ならば、自分1人だけでも、何度でも、繰り返し、大量に実践することが可能です。

しかし、「音を聞く」場合はネイティブの音を聞けば良いので「高い質」のものとなるでしょうが、

「音を出す」という場合は、「自分」が声や音を出して発音しなくてはならないので、必ずしも「高い質」のものとはならない可能性があります。

自分では同じように発音しているつもりでも、なかなか「同じ」にはなりません。

ところが、日本人の中にも「すぐに発音が上達する人」と「がんばっても発音が上達していかない人」とに大きく二分されます。

その原因は、掘り下げていくと、結局は「自分の音を聞いているか、聞いていないか」ということになります。

「音を出す」という「アウトプット」をしながら、同時に
「自分の音を聞く」という「インプットを行う。

このことを「自然」にやる人は、音読などはスムーズに上達していきます。

ところが、私の経験上、およそ半分近くの人は、これを「自然」にやることができません。

その違いは一体なんなのか、についてはまた別の機会に書きますが、とにかく、「自分の音を聞く」ということがやれないと、自分の音をどのように調整して良いかわからず、発音が上達していかないのです。

「自分の声なんだから、聞こえているはずだ」と思っている人も、実際には「聞いていない」という場合があります。

これは、実際に発音の指導を受けてみると分かります。

自分が「自分の音を聞きながら発音しているか」ということをチェックせずにいくら発音の練習をしても、なかなか上達していかない可能性があります。

「音読」や「暗唱」など、「音を出す」という訓練をする際は、「自分の耳」を使って、「自分の声をしっかり聞く」ということを意識すると良いでしょう。