うちの生徒を見ていると、「文法が覚えられない」とこぼしている人がたまにいます。

そういう人は「覚えよう」としているのだろうなと思います。

「覚えよう」としているから「覚えられない」という事態になっているのです。

これは一体、どういうことでしょうか。

 

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「覚えよう」としているのに覚えることができない。

それは「記憶力が悪い」ということが原因なのでしょうか?

いいえ、そうとは言い切れません。

「覚えよう」としていることについて、「1対1」で覚えようとしていると、なかなか覚えることはできません。

例えば、「歴史」などでも、「年号」と「出来事の名前」だけを1対1で覚えようとするのは、とても難しいことです。

ところが、「1対1」ではなく、「1つのこと」と「複数のこと」を対応させて覚えていくと、比較的覚えやすくなります。

「複数のこと」は、2つとは限りません。

3つ、4つ、5つ、6つ、というようになるべく多くのことを絡ませるようにつなげていくと、その分だけ覚えやすくなります。

複数のことをなるべくたくさん絡ませ、つなげていくというのは「覚えていく」ということよりもむしろ「考えていく」ということに近いものです。

つまり、ただ覚えようとするよりも、複数の事柄を並べてみて、それぞれのつながりを考えながら覚えていく方が覚えやすいということです。

歴史で言うならば、「年号」と「出来事の名称」に加え、それに関わった「人物の名前」、さらには、その人物が「なぜ」そのようなことをしたのか、あるいは、その人物の「当時の年齢」はどうだったのか、さらには、その当時の「時代背景」などもつなげていくと覚えやすくなるでしょう。

こうしたことは「想像力」でもあります。

「年号」と「出来事の名称」だけを「文字」として覚えるのではなく、様々なことを絡ませて、すべてを「イメージ」としてつなげていくのです。

そして、こうした覚え方というのは、歴史だけでなく、他の全てのことにも使えます。

「文法が覚えられない」と嘆いている人は、そもそも「文法とは覚えるものではなく、理解するものだ」という認識が欠けている可能性があります。

「理解する」ためには「考える」ことが必要であり、「考える」ということは「複数の事柄をイメージでつないでいく」ということです。

あるいは「単語のスペルが覚えられない」という場合も同じです。

「スペルだけ」を覚えるのではなく、「スペル」と「発音記号」と「実際の発音」を絡ませて覚えていくのです。

「r」と「l」の区別がなかなかできない人は、「r」と「l」を実際に区別して発音するように練習してみるのです。

あらゆることを「1対1」でひたすら記憶していく、というやり方は、一見効率が良さそうに見えますが、「失われていく」のもまた早いものです。

その反面、「複数の事柄」をつなげるようにして覚えたことは、なかなか消えてなくなりません。

仮に思い出せなくなったとしても、複数のうちの1つの事柄をとっかかりにすれば、思い出しやすいものです。

 

「覚えられない」と嘆いている人は、是非、「覚える」ということの中に「複数の事柄を考えてイメージでつなげる」ということを取り入れてみてください。

 


 

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